オイルチェンバータイプ、2ミラーシステムの万華鏡4種の試作

万華鏡の試作2号機、3号機は、不満点は多々残りながらも一旦完成。その不満を次作への改善点に繋げるべく、さっそく試作4~7号機の製作を開始します。

前試作の改善ポイントと新たな試み

不満点の改善と共に、新たに試してみたい事はまだまだたくさんあるのですが、今回の試作では以下のようなトライ、あるいは確認をしてみたいと思っています。
  • ミラー幅25mmで、2ミラー5ポイントのミラーシステム(ミラー角36°)
  • 同じく25mm幅で、2ミラー6ポイントのミラーシステム(ミラー角30°)
  • ミラー幅30mmで、2ミラー6ポイントのミラーシステム(ミラー角30°)
  • 同じく30mm幅で、2ミラー8ポイントのミラーシステム(ミラー角22.5°)
  • 外径Φ42mmの塩ビ管の胴体
  • オイルチェンバー(もちろん、いろんな具材の組み合わせも)
  • チェンバー部分の独立回転
  • LEDのマイコン制御(と言っても、取り敢えずON/OFFだけ)
  • 胴体に貼る革の色のバリエーション
  • その革貼りの方法と、突き合わせ部分と端面の処理の仕方
  • 前後のプラパーツの仕上げ方法(シートを貼る?)
中でも一番大きなポイントとなるのは、オイルチェンバーの製作です。

実際、これまでにもオイルチェンバーへの試みは何度がしているし、試作2号機、3号機も当初はオイルチェンバーの積りで作り始めたのです。

それが製作途上で構造的な欠陥が発覚したので、急遽、ドライチェンバーへと変更した経緯があります。なので、完成品としてのオイルチェンバータイプは、今回のが最初となります。

ミラーは、まだ試作途上なので相変わらず0.5mm厚の塩ビミラーを使います。ミラーサイズは、長手方向にはこれまで同様200mmですが、幅は30mmと共に25mmのものも試してみます。

ミラーシステムは全て2ミラーを予定。ポイント数は、6ポイントで大小ミラーの比較と、まだ試したことがない5ポイントと8ポイントに挑戦します。

ミラー幅とポイント数の違いで4セットのミラーを準備

先ずは、ミラーの準備。寸法ごとに4セット8枚のミラーを切り出し、それに裏打ちするための塩ビ板の補強材、さらに底辺(ミラーの無い辺)の部材も切り出して、それぞれ両面テープで固定。

ミラー4セット

本体の設計図と、それに従って製作したパーツ類

ミラーシステムを収納する本体の簡単な設計図(ラフ書きですが)。

試作4号機設計図
この設計のポイントは、オイルチェンバー部分の独立回転と、胴体に貼る革の端面隠しにあります。

上で触れた、2号機、3号機の “構造的欠陥” とは、このチェンバー部分の構造にありました。前作では、チェンバーと胴体とを固定する構造だったのですが、そうすると万華鏡の模様を変化させようとする時、万華鏡を本体ごと回転させる必要があります。

この場合、オイルチェンバーのゆったりした模様の変化では、(ミラーとチェンバーの位置関係が変わらないため)ダイナミックさに欠けてしまうのです。

その点、ドライチェンバーなら本体を回転させれば映像にも一瞬で変化が生まれます。

ということで、オイルチェンバーでは(私の個人的見解としていは)このチェンバー部分が本体から独立して回転出来る必要があるのです。

上の設計は、それを実現するためのものです。チェンバーは、本体に貼り付けた「カグスベール」によって本体から抜け落ちないように保持しつつ、同時に独立して回転可能となります。

図面に沿って加工製作したパーツ類が以下のものです。

本体パーツ
パーツの番号は、(少し見難いですが)上の設計図中の部品番号と相対しています。5段重ねのパーツケースの一番上のフタ以外は同じ形状のパーツを、半分に切断したり(⑥⑦⑧パーツ)、底板に穴を開けたり(②③④パーツ)してあるので、なんの加工もしていないのは⑤パーツだけです。

そして、このパーツの底板に穴を開けるために大活躍したのが、ここで紹介した糸ノコです。

今回ここで紹介したパーツ以外に、胴体に貼る革、オイルチェンバーに入れるグリセリンと具材、更にLEDと制御用のマイコンと電源やスイッチを加えれば、ほぼ勢揃いとなります。

まだ細部で詰め切れていない箇所もありますが、取り敢えず組み始めていきましょう。



自分でやるということは、隠れている問題を表に出すことなのね

一般的な形状の万華鏡を手に持って、穴から覗き込みながら、そこに見える映像を変化させようとする時、どういう行動をとりますか?

普通は、手に持った万華鏡を回転させますよね。

私も、それで何の問題もないだろうと、つい先日まで思っていました。自分で作ってみて、そこに大きな問題が潜んでいることに気がつくまでは。

チェンバーに具を入れる時、以前から気になっていたのは「どれくらいの量」を入れたらいいのかということ。

多すぎるとチェンバーの中で動き回るスペースが少なくなってしまうし、逆に少なすぎるとミラーの中に具のない空間が生じてしまうことになります。

という状況を踏まえて、ミラーが形成する三角形の頂点(中心側)を辛うじて覆い隠すくらいの量にする必要があるなと思っていたのですが、ところがどっこいでした。

映像の外周に具が無い!

映像的にはこんな感じになります。左側は、ミラーの三角形が正立(底辺が下にある)している状態で、右側は逆立ちの状態です。

正逆映像
右側の多角形の外周側に “色” が無いのは、そこに反射すべき具が存在していないため。

左右、それぞれどんな状況なのかを図にしてみました。赤点線内が具のある空間です。

具の配置
図の通り、ミラー三角形の3つの頂点は、胴体の円筒の内側に全て接しているわけではなく、底辺側の2点を接し、頂点側は胴体との間に隙間があります。

これは、ミラーの中を覗きこむとき、出来るだけ三角形の頂点に近いところ(すなわち、映像の中心に近いところ)から覗くようにしたいからです。

それは、覗く位置が底辺側に近づくほど、見える映像の歪みが大きくなるから。そして、覗き穴を円筒の中心にしようとすると、どうしても上のような配置になってしまうんです。

チェンバーだけを回転させていたので気がつかなかった

取り敢えず組み上げてみるまでこの問題点に気がつかなかったのは、チェンバーに具を詰めて、その出来具合を確認する際に、万華鏡本体ではなく、チェンバーを回転させて見ていたからです。

上の図で言えば、常に左の状態で覗き込んでいたことになります。電池のコードが邪魔で、そうやって見るしかなかったからですが、組み上げて電池コードもスッキリし、万華鏡本体を回転させて見られる状態になって初めて気がついたというわけです。

万華鏡本体を回転させることの弊害がこれだけなら、まだ何とか工夫の仕方はありそうな気がします。ミラーの位置を変えたり、具の量を調整したりで。

回転方法図解
ところが、もう1点あったんです。万華鏡ごと回転させる弊害が。

要構造変更かな?

何度も書いていますが、取り敢えず完成を目指しているのはオイルチェンバーです。このオイルチェンバー自体、まだ完成していないということもありますが、少なくとも現時点では具の動きが(すなわち映像の変化が)ダイナミックじゃないんです。

繰り返しますが、チェンバーを回転させていたので、この事にも気がつきませんでした。チェンバーを回転させると、例えば具は全く動かなかったとしても、ミラーとの位置関係が変わるので、映像には大きな変化が生まれます。

それが、万華鏡全体を回転させるとミラーと具の位置関係は常に固定なので、映像の変化は具の動きでしか生み出されません。

これがドライチェンバーだとしたら、(1番目の問題は残りますが)あまり気にする必要のない問題なんですけどね。本体を回すだけで映像はクルクルと変化していきますから。

うーん、困ったぞ。構造を変えて、チェンバーだけ回転できるようにしたいけど、これは結構大変。頭をかなり悩ませそうです。


自作万華鏡、取り敢えず組み上げてみたら、また新たな課題が

完成一歩手前で長らく足踏み状態の自作万華鏡ですが、課題は山積み。外装をどうするかという懸案事項は最後まで存続しそうですが、先ずはスイッチの固定を何とかしようかと。

いいアイデアが浮かばないので、先送りしていたんですけど

固定場所としては、覗き穴の横くらいしか無いかなと。小さなスイッチですが、それでも覗き穴の横の狭いスペースにはギリギリ。ブラケットでというような余裕がないので、ホットメルトで直付け。

ただ、小指の先くらいしかないスイッチなので押す部分も短く、2.5mmくらいの高さしかありません。取りつける部分の板の厚みが約2mm。スイッチの頭が0.5mmしか出なくては、ON/OFF するためのストロークに足りません。どうするか。

押す部分の周りに1.5mm程度の “座” があるのですが、ここを取り付け板の中に落とし込めれば、辛うじてなんとかなりそうです。イメージ的にはこんな感じ。

SW固定

細かい作業ですが、ルーターで慎重に少しずつ穴を掘っていきます。流石に1.5mmは恐くて無理。1mm程度のザグリで表側からスイッチを押してみると、なんとか ON/OFF 出来る状態に。

で、ホットメルトで固定したのがこれ。

完成1歩手前SW固定

表側から見るとこんな感じに。

完成1歩手前覗き側

現状は汚らしく見えますが、透明な部分の塗装をすれば臓物は見えなくなるので、それなりにスッキリした感じになると思います。

やっぱり、外観から受ける印象は大きいよなー

“具側” もまだ中身が(何を入れるか)固まっていないので、接着できずにビニールテープで漏れ止めしてある状態ですが、こんな風になっています。

完成1歩手前具側

全景。

完成1歩手前

いやー、武骨だなあ。ここから生み出される映像は繊細そのものなのに、外観がこれではダメですね。グレーの塩ビ管がむき出しなので、これを隠せばだいぶ印象も変わると思いますが。

ただ、組み上げてみたら大きな大きな課題が新たに浮上してきました。これに関しては次回に。


丸系の具材の中に直線の存在感は異質で印象的

前回、グリセリンよりも比重の大きい具材としてガラスの話をしましたが、もう一つの選択肢として考えたのは金属です。

スパンコールやプラ製のラインストーン類は、グリセリンよりも比重が小さい場合もあったりで使えないんだけど、光が当たった時の煌めきは結構魅力的なんです。

何とか使えないかと考えて思いついたのは、金属に接着してしまえばいいではないかと。

イメージしたのは、アルミの角棒をサイコロ状(立方体)にカットし、その6面にスパンコールやラインストーンを接着したものです。

アルミ棒をカットして、切断面をヤスリで平らにして・・・・・大変だ!

早速、ホムセンに探しにいったのですが、適当なアルミ角棒がありません。イメージに一番近かったのは、5mm×12mmの平板。これを縦横にカットすればいいかと。

アルミ角棒

買って帰り、金ノコでカットして・・・・・結構、大変。アルミとはいえ、5mm厚の金属を手作業で切断していくのは、想像以上の労力でした。

それでも何とか、立方体と直方体を1つずつ切り出し、その6面にラインストーンやスパンコールを接着して作ってみたのがこれです。

アルミ材に貼り付け

まあ、意図通りのものが出来上がり、ものとしては決して悪くないのですが、いかんせん労力がかかり過ぎます。2~3個なら作りますが、10個、20個となるとちょっと無理かも。

私が思うようなことは、誰かが実現してくれてるんですね

ところが、前回触れたとんぼ玉をヤフオクで探している時、この自作したものと方向性(効果)的にほぼ同じものを見つけてしまいました。なるほどねー、あるもんなんですねー。

ラウンドロンデル

ミニガラス石とか、ラウンドロンデルといった名称で出品されていましたが、球状の土台を埋めるようにガラス石をはめ込んであるものです。

もちろん、こっちの方が全然綺麗ですけどね。価格的にも、1個10円~20円程度なので、自分で作る労力を考えれば、十分以上に納得のいくものです。

出品がそれほど多くないので、まだ手に入れていませんが、これは欲しいな。

メタリックカラーのアルミワイヤーは期待出来るかも

金属製の具材ということで言うと、カラフルなクリップや金色の丸カンは、映像的にはすごく良かったんです。様々な色が氾濫している中に、直線や円によって幾何学的な模様が生み出されるのは、なかなか印象深いものがあります。

惜しむらくは、これらは平べったいので、チェンバーの壁面にくっついてしまって、なかなか場所を移動してくれないんです。これは何とかしたいなーと。

で、試しに作ってみたのがこれ。

クリップ加工
クリップを一旦伸ばし、それを細い棒に巻きつけて螺旋状にしてみました。本当は “直線” が欲しいので、もっと他の形状もありそうですが、取り敢えずこんなのも悪くないかと。

そう言えば、クリップでメタリックにカラフルなのを100均で見かけたことがあるなあと買いに出かけたら、別のものを見つけました。メタリックカラーのアルミ製ワイヤ-です。

アルミワイヤ
もうちょっと細い方がいいかなって思うけど、これはこれで存在感があっていいかと。いろんな形状を試してみようかな。


万華鏡の具材を探しに、遠い遠い道のりに足を踏み出す

万華鏡のオイルチェンバー作りですが、試行錯誤の中で見えてくることがたくさんあります。

前回の大きな気づきは、グリセリンよりも比重の軽い具材だと、浮いてしまって上手く攪拌してくれないということでした。

ということは、プラスチック系の具材は基本的にはオイルチェンバー向きではないということです。これまで100均とかを回って色々と集めた品々は、ほとんど使えません。

スパンコールやビーズ
なので、こいつらには表舞台から一旦退いてもらうことに(ドライチェンバーを作るときには、再び活躍が期待出来るでしょう)。

沖縄ガラスペレットが中々イイんだけど、ちょっとお高い?

さて、プラ系の具材はダメとなれば、使えるのは金属とかガラスとかですよね。

以前、プリンツにて塩ビの表面鏡を買うついでに、試しで沖縄ガラスペレットを買っておいたので、これを使ってみることに。

沖縄ガラス

すると、これが結構イイんです。ガラスなので適度な重さもありますし、光を反射してキラキラと綺麗な映像を生み出してくれます。

ただ、“量” が足りません。1袋7g入りのものを3袋買ったのですが、20g程度では他の具材と混ぜ合わせないと、小さめのチェンバー1つを満たすことも出来ません。

沖縄ガラスは “使える” ということが分かったので、まとめて買ってみようとネットで検索してみると、そこそこの値段がするということが分かりました。

琉球ガラスという名称の方が正式なのかな。ガラスカレット(破砕片)として販売されているお店をいくつか見つけましたが、送料とか加えると微妙な金額に。

辿り着いたのはヤフオク。ヤフオクにこういうものまで出品されているとは思ってもいませんでした。いやー、ヤフオクも奥が深いわ。

何種類か出品されていましたが、買ったのはこれ。

ガラスカレット
これで200g。雰囲気的には大体5mm前後のガラス片です。ただ、ペレットのように丸くなく、角はそれなりに鋭利なので、このまま使えるのかちょっと不安(チェンバーの内壁を傷付ける?)。

単色のガラスカレットもいいけど、模様入りにとんぼ玉も魅力的

ヤフオクで、このガラスカレットを探していたら、(万華鏡の具材的には)宝の山を見つけました。ガラス製のビーズです。色や形や材質等々、様々なものが出品されています。

中でも一番最初に目を引いたのは、このカラフルなガラス製のとんぼ玉。これこそ探し求めていたものだと思いました。

とんぼ玉
直径は、4mm、6mm、8mm、10mmと色々ありましたが、取り敢えず選んでみたのは6mmと8mmの球体のものと、10mm径のおはじき形状(平丸)のもの。

手元に来て、見てみると本当に綺麗。チェンバーに入れての確認はまだしていませんが、これはかなり期待できそうな気がします。

ただ、8mm球でも思っていた以上に小さく感じるので、10mmのものも欲しいかな。

万華鏡具材探しの旅は、まだまだ始まったばかり。


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