美しい革製ミラーレス一眼用ハンドストラップが出来上がった

ゴーレンウィーク期間中にミラーレス一眼用のハンドストラップをレザークラフトで製作し、取り敢えず完成したんだけど、どうも縫い目が気に入らなくて使う気が起こらないってのはお伝えした通り。

そこで、縫い目を綺麗に揃えれるためはどうすればいいのかってのを考察した結果、これなら美しい縫い目に仕上げることが出来そう、という実感を持ったので、ハンドストラップ作りに再トライ。

縫製一歩手前までは前回とほぼ同じ工程

最後の縫製作業手前までは前回の製作と大体一緒なので、ここまでの詳しい過程は割愛します。

表革と裏革(手に当たる感触重視でヌバックを使用)をボンドで貼り合わせ、乾燥するのを待って必要な幅(今回は22mm)にカット。革ベルトの片側にはナイロン製ストラップを縫い付けてあります。

菱目打ち作業完了
ループ状に縫い合わせる端部を補強(兼装飾)するためのパーツを、こちらは茶系のヌバックで用意し、端面もトコノールで仕上げて最後の縫製作業の準備は完了。

重要なのは、左から通した糸を引っ張る方向

先ずはベルトの周囲を縫いますが、レーシングポニーにベルトをセットする際には、右側に表が来るように置き、奥から手前方向へと縫っていきます。

ここでのポイントは前回の解説通り、革の表側から見た時に “左下がり” の(菱目打ちで開けた)縫い穴に(裏側から)通した糸の両端を持って、穴の傾きに沿って(下方向へ)しっかり引っ張ること。

穴の右上を通す

その結果として縫い穴の “右上” に出来たスペースに、今度は右側から針を通していきます。

この時、左から通した糸を “上方向” に引っ張ってしまうと、右側からの針を通すべき位置が曖昧になってしまい、ここで針を通す場所を間違ってしまうと、縫い目に乱れが発生してしまうんです。

ポイントさえ押さえておけば美しい縫い目が完成

上に述べたことを忠実に守って、一針一針慎重に縫っていった結果がこちら。

ハンドストラップ2号縫い目

わたし的には、初めて満足のいく綺麗な縫い目に仕上がりました。

ベルトの両サイドが縫い終わったら、ベルトの両端をループ状に重ね、さらに補強用のヌバックも重ね(都合、ここは6枚の革が重なります)、糸で縫い合わせてハンドストラップ完成。

ハンドストラップ2号完成

ま、細かく見ていくと、縫い目と端面との間隔が一定でなかったりと、100点満点とはいきませんが、少なくとも80点位はあげられそうです。

前回製作したものと比較するとこんな感じ。

ハンドストラップ1号2号比較

前回作って、全長は短いほど邪魔にならないという(当たり前の)反省点に立って、ループの大きさを手首が通るギリギリまで切り詰めました。こうやって見ると、印象も結構違うかも。


レザークラフトで規則正しい縫い目を生み出す方法を図解する

革を手縫した時の縫い方というか、縫い目を綺麗に揃えれるためはどうすればいいのかってのを、前回の結果も踏まえて深く深く考察してみようと思います。

縫い穴の向こう側に出来た隙間に、右側の針を通す

「革 手縫い やり方」といった検索ワードで調べると、色々と出てきますが、典型的な説明は以下のような感じでしょうか。

「革の裏側(左側)から差し込んで表側へと出てきた糸と、裏側に残っている糸(同じ糸の、革を挟んで両側ってこと)とを2本まとめて手前方向にギュッと引っ張り、縫い穴の向こう側に出来た隙間に、右側(表側)の針を通していきます」

実際にはこんな感じ。

革縫い針の通し方

ポイントは、必ず左側から通した糸の “向こう側” に右側の針を入れるってこと。

色んな解説を読んで、この “向こう側” ってのを単に向こう側と理解して、その通りにやってるつもりなのに、それで縫い目が必ず揃うかというと、残念ながらそうはいかないってのが現実。

右上がりの穴に対して、左上がりの縫い目

何が悪いのか? いや、その前に、そもそも正しい(私が求める)縫い目とはどんなものなのかってのを先に明確にしておきましょう。

下の縫い目の写真の、上側が前回の試し縫いによるもの(ダメな縫い目)で、下側が今回の考察結果を反映した縫い方で縫ったもの。そして、この下側の縫い目が求めるものです。

求める縫い目

上の写真は右側から左方向へと縫っていますが、この時、菱目打ちで開けられる1個1個の穴は右上がりです。その右上がりの穴の左下から次の穴の右上へと糸が通るのが正しい縫い目(多分)。

ではどうして常にそうならないかというと、先にも触れましたが、「左側から通した糸の “向こう側” に右側の針を入れる」って表現が(私にとっては)曖昧だったからです。

例えば、最初の写真は通常の(私の)やり方ですが、もしかしたら下の写真(極端にやってますが)のようになってしまっていたこともあったのかもしれません。

針が下?

言葉で書くと、上方向に糸を引っ張ることで、右上がりの穴の隙間が左下に出来、そこに右側の針を入れてしまっていたかも、ってこと。でも、これでも「左側から通した糸の “向こう側” 」なんです。

左側から通した糸の向こう側とは、穴の右上ってこと

糸を通す場所によって生じる違いを図で描くとこんな感じかな。

糸を通す場所
これまた言葉で説明すると、「左側から通した糸の(革を挟んで)両側を、右上がりの穴の “左下” を手前方向へとギュッと引っ張り、穴の “右上” に出来た隙間に右側の針を通す」のが正解。

“意識” としては、左側から出た糸は右上がりの穴の常に左下を通り、右側から通す糸は常に穴の右上を通すことで、一つ一つの縫い目が左上がりとなるようにする。

そんな意識で(少し極端に)やってみたのが下の写真。

右側の針を通す場所

上の写真で上下2段の縫い目がありますが、上段は(取り敢えず揃ってるけど)単に「糸の向こう側に右側の針を」って思いながら縫ったもので、下段が「左側から出た糸は穴の左下に位置し、その右上に右側からの糸を通す」という意識で縫ったもの。

違いは明白。両者の縫い目を拡大したのが、先に紹介した2枚目の写真です。

独断なんで、これが正しいのかどうかはわからないけど、自分的には(ずっとモヤモヤしていたものが晴れて)スッキリした気分です。


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