ひすいこたろう著 「名言セラピープラス」 -- 間抜けで生きよう!

ひすいこたろう著 「名言セラピープラス」のご紹介。

名言セラピープラス本の帯(昔は腰巻なんていう色っぽい呼び方をしていた記憶が)に、「世界で一番みじかい3秒セラピー」とあります。

著者のひすいこたろうさんのモットーは、「人生は3秒でハッピーになれる!」というもの。

「人生を3秒で変えるなんて、無理!」と思う向きもあることでしょう。だって、今のこの不幸な状況は変わりようがないのだから、って。

極端な言い方をしますね。不幸なのは、自分で「不幸だ」って思っているから不幸なんです。

どんな状況にあろうとも、「自分は幸せだ」って思っている人は、幸せなんです。

なぜなら、 “幸せ” にも “不幸” にも、実体はないから。お金持ちが必ずしも幸せとは限らないし、逆に貧乏でも幸せな人生を謳歌している人はたくさんいることでしょう。

病に侵され死の淵にいながら「私は幸せだ」って感じている人もいれば、五体何の不自由もなく健康な体でいながら、不幸のドン底に沈みこんでいる人もいることでしょう。

毎日戦禍に怯えながらも幸せを感じている人もいれば、平和な何一つ不自由ない日本に生まれながら、不満を抱えて生きている人もたくさんいます。

人が置かれている状況は千差万別。それこそ人の数だけあります。その中で、「じゃあ、この線から向こうの人は幸せで、こっち側の人は不幸」なんて線引きはできませんよね。

人が置かれている状況と幸不幸とは関係ないんです。

人の幸不幸を決めるのは、その人の “考え方” だけなんです。そう、 “考え方” です。このブログでも何度も何度も書いていますが、「人生の違いは、考え方の違い」なんです。

ひすいこたろうさんは、この本の前に「名言セラピー」という本を書かれています。その本の前書きで「落ちないリンゴ」の話が紹介されています。

失われたものを見るのか、それとも残されているものを見るのか

有名な話なので知っている人も多いと思いますが、平成3年9月28日早朝、台風19号が津軽地方を襲いました。最大瞬間風速50mを越える強風は津軽地方全域に大きな被害をもたらしました。

そしてそれは、リンゴ農家にとっても大惨事でした。収穫前のリンゴが木から落ちてしまい、なんと9割のリンゴが出荷できなくなったのです。

リンゴの木

地に落ちたリンゴを見てリンゴ農家の人は、肩を落として嘆き悲しみました。中には、リンゴ生産に見切りをつけた人もいたそうです。

しかし、このとき、嘆き悲しまなかった人がいたんです。途方に暮れることなく、どうやってこの非常事態を切り抜けようかと一生懸命考えた人が。そして出てきたアイデアがコレ。

「落ちなかったリンゴを『落ちないリンゴ』の名前で、全国の神社で受験生に “縁起物” として1個1000円で売りましょう」

値段の高さにもかかわらず飛ぶように売れ、瞬く間に完売したそうです。

このアイデアを考えた人は、下に落ちた9割のリンゴに意識を向けず、上に残っていた、落ちなかった1割のリンゴを見ていたのです。

下を見た人と上を見た人との違いは “視点” でした。視点を変えたんです。あるいは、 “考え方” を変えたんです。

同じ状況にもかかわらず、嘆き悲しむ人がいます。同じ状況にもかかわらず、楽しく儲かり、さらにお客さんにも喜ばれる人がいます。

どこを見るかで人生はこんなにも違います。視点が変わると人生の局面が一瞬で変わるのです。

台風で落ちたリンゴ。これは動かすことのできないひとつの事実。でも、それをどう見るか、どう受け止めるかは、あなたの自由。「事実は一つ、解釈は無数」なんです。

「Wrong」ではなくて「Different」

紹介したいエピソードは色々とあるのですが、本書の中で個人的に一番気に入ったのは、これからの人生、「間抜けで生きよう!」というもの。

芥川賞作家でもあり、僧侶でもある玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)さんがインタビューの中でこんな話をされているそうです。

福の神の代表とも言える七福神ですが、七福神の共通点って何だと思いますか。

答えは、「共通点なんて無い」とのこと。

国籍も、性別も、福耳の神もそうでない神も混じってる。みんなてんでバラバラですよね。てんでバラバラな人たちが集まって、でも、楽しげにしている状態を「福」って言うのだそうです。

私たちは、なぜケンカをするのかするのかわかりますか? ケンカの原因は「間」だそうです。

『あなたのやっていることは、間違っている』
『あなたの考え方は、間違っている』

こう言われると、腹が立ちますよね。でも、ここから「間」を抜いてみると、

『あなたのやっていることは、わたしと違っている』
『あなたの考え方は、わたしと違っている』

そう、「間違っている」のではないんです。あなたと、わたしは「違う」だけなんです。「Wrong」ではなくて「Different」と思えばいいのです。

人生、人に正しさを求めるよりも、あるいは自分の正しさを主張するよりも、違いを受け入れた方が10倍も100倍も有意義な場面って、たくさんあると思いませんか。

違う個性を受け入れて、ニッコリできたら、それが幸福なんです。

これからの人生、「間抜けで生きよう!」。


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