喜多川泰 著 『君と会えたから・・・・』 -- 「百八十ありがとう」って?

以前、喜多川泰さんの『手紙屋』という本を紹介しましたが、今回は同じ著者の『君と会えたから・・・・・・』を紹介しようと思いますが、久しぶりに読み返したら、この本、やっぱり面白い。

君と会えたから購入して初めて読んだ時には、amazon に9つのカスタマーレビューが投稿されていましたが、それが今は113件まで増えています(その8割が星5つ)。

「人生のバイブルとなりえる本」
「勇気をもらい、行動する力をもらえた」
「本当に感動した」
「本を閉じた今でも鮮明に記憶に残る1冊」
「この本と出合えて本当によかった」

もう、賞賛の嵐です。

主人公は、17歳のハルカとヨウスケ。多分、メインの対象読者層も、この年代近辺の中高生なんだろうな。

大学受験を控えた高校3年の夏休み。なりたいものもやりたいことも見つからず、かといって高卒で社会に出るのもいやだから、という理由から何となく大学進学をしようとしているヨウスケ。

無気力に父親の経営する小さな本屋の店番をしていると、一人の見知らぬ女の子が本を買いにきたところから物語が始まります。

高校の夏休み。青い空、白い雲。そこに輝くような白い服装の少女、なんて舞台が揃ったら、ヨウスケでなくても恋に落ちそうですね。

このひと夏の夏休み、ハルカはヨウスケに7つの講義をしてくれます。それは、一度しかない人生をどう生きるべきなのか、ということ。

「人生において約束されていることは一つだけしかない。それはいつか死ぬということだけ」

その講義の一つひとつには、「自分の欲しいものを知る」とか「夢を実現させる方法を知る」、あるいは「できないという先入観を捨てる」といった見慣れたものです。

でも、その伝え方が素晴らしい。だからこそ、読者から圧倒的な支持を受けているのでしょう。

「TAKEのリスト」と「GIVEのリスト」

「ヨウスケ君、ゲームやろうよ」

そのゲームとは、メモ用紙に自分が行ってみたいところとか、できるようになりたいこと、将来やってみたいことや達成したいこと、何でもいいから60個の「夢」を書き出すこと。

ふむ、ありきたりですね。このブログのカテゴリ「1000のリスト」と同じこと。

でも、ここで終わらないのがこの本の素晴らしさ。個人的には、この本で一番「オオッ!」って思ったのは、これに続く「夢を実現させる方法」だったんです。

夢を書き出したリスト(「ライフリスト」って呼んでいます)で、「自分が欲しいものをはっきりさせ、それに向けて行動するだけではうまくいかなかったんだよね」、ってハルカが言います。

そして、「でもね、 “あること” を始めてから、そこに書いた一つひとつのことが面白いように実現されるようになったんだ」、と続きます。

“あること” とは、もう一枚のライフリストを作ること。ライフリストは2枚で1セットだったのです。

この2枚目のライフリストには、「あなたが他の人にしてあげたいこと、他の人に達成させてあげたいこと」を書き出します。

この2枚は、「TAKEのリスト」と「GIVEのリスト」です。

1枚目に書いた自分の欲しいものとか、やってみたいことってのは、実は “結果 “として手に入るものであって、それを目標にして日々の行動をしていても手に入れることは難しい、らしいのです。

本当に目標にしていかなきゃいけないのは、2枚目の自分が他の人に何ができるかの方なのです。

与える

2枚目のリスト(GIVEのリスト)には、たった今からでも実現できることがたくさん書かれているはずなので、それを達成できるような毎日を繰り返していけばよい、ということです。

そして、2枚目の「GIVEのリスト」を実現するような毎日を送ることによって、1枚目の「TAKEのリスト」の内容を同時に達成することができる、とハルカは言います。

「私が何かをもらうことがあるとしたら、先に私がその人のために何かをしたときだけよ」

お金を儲けるということは、「ありがとう」を集めるということ

ハンバーガーショップでオレンジジュースを注文し、お金を払ってそれを受け取るとき、ハルカは店員に「ありがとう」って言います。

これは、私自身もコンビニやマーケットのレジでやっていること。なので、これだけだとありきたりの話ですが、面白いなって思ったのは、その「ありがとう」に対する考え方。

料金表の「チーズバーガー」の料金「180円」をハルカは指差して、「ひゃくはちじゅうえん」とは別の読み方があるって言いました。それは「百八十ありがとう」。

チーズバーガー
私たちは、ありがとうって言う代わりに、それに見合ったお金を払っているとハルカは言います。

「もしチーズバーガーを、お金を払うことによってじゃなくて、はじめから自分で作らなければならないとしたらどう?」

本当にゼロから始めるとすると、牛を育てなければいけないし、小麦も育てる必要があります。タマネギやレタスやチーズや卵だって必要。塩やコショウといった調味料だって作るのは大変でしょう。

一つのチーズバーガーを食べるのに、とてつもない時間と労力が必要ですね。

私たちは、その大変な作業の集合体であるチーズバーガーを手にしている、ということなのです。

でも、チーズバーガーを作るのに関わった全ての人一人ひとりに「ありがとう」を言いたくても、実際には不可能。だから代わりに、最後にあなたに届けてくれる人に、まとめてお金を払うわけです。

そして、まとめて「ありがとう」を言う、というわけです。

「欲しいものを手に入れるためにお金を払っているのではない。それに携わった人に、『ありがとう』を届けているのだ」

ってことは、逆から見れば「お金を儲けるということは『ありがとう』を集めるということ」になります。

例えば、時給1000円のバイトをやっている人が、1000万円稼ぐには・・・・計算すると1日8時間、週5日で約5年くらいかかるかな。

そして、 “円” を “ありがとう” に変えて同じ質問をされたら、どうでしょうか?

1時間「1000ありがとう」をもらっている人が、「1000万ありがとう」を集めるには、どれくらい働かなければならないか?

それは、その人の考え方次第。1時間「1000ありがとう」のまま5年間過ごす人もいるでしょうし、1時間の質を変えて、一ヶ月で「1000万ありがとう」を生み出す人がいてもおかしくありません。

ほとんどの人は、10,000円必要になれば10時間働くしかないと考えますが、本当に考えなければならないのは、1時間で10倍の「ありがとう」をもらう方法はないか、ということなのです。

大切なのは、「もっと人のためになる方法はないかな」「もっと喜んでもらえる方法はないかな」って、どんどん自分の仕事に工夫をしていくことなのです。

これはねえ、「ありがとう」を言う立場と、言ってもらう立場との、どちらから見てもとても興味深く、奥深い考え方だと思うな。

これから、お店で「ありがとう」って言うときの意識が変わるような気がします。


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