安達元一 著 『視聴率200%男』 -- 豚の宅急便 !?

『秘密のケンミンSHOW』というTV番組を見ていたら、北九州市の門司港で名物料理として親しまれている「焼きカレー」なる食べ物の紹介をしていました。

作り方はオーブン皿にご飯を盛り、その中心を少し凹め、そこに生卵を落とし、その上から普通のカレー(前日の残りカレーがベスト?)をかけ、更にチーズを振りかけてオーブンで焼く。

たっぷりのチーズと、卵は半熟ってのがポイントかな。出来上がった焼きカレーにスプーンを入れると、半熟卵から出てきた黄身とご飯とカレーが混ざり合い、そこにチーズが絡み付く。

これは作り方を聞いただけでも、その美味しさが容易に想像できます。更に、カレーさえ作ってあれば、あとはどこの家庭でもあるような材料で作れるってのがミソ。

実際、我が家でも作ってみました。

焼きカレー

TVの映像を見て「美味しそう」って思う場面は珍しくないけど、その作り方を聞いただけで美味しさが想像出来る料理って、それほど多くないような気がする。

そして、その味を自分でも簡単に再現できそうな料理が紹介されるってのは、結構稀有なことなのではないかと、TVを見ながら奥さんと一緒に感心することしきり。

で、思ったのは、門司港から外へと全国規模で広がってもおかしくない料理だよなってこと。カレーショップでもバリエーションの一つとして出せるし、家庭でも簡単に作れる。

誰もが思いつきそうなシンプルなアイデア(料理)なのに、意外と思いつかないもんなんだな(実際には門司港以外でも食べてるのかもしれないけど)。

ジェームス・ヤングが 「アイデアの作り方」の中で書いている通り、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」って事が分かりやすく理解できる料理だなって。

「クイズ番組」と何を組み合わせる?

前回、小山薫堂さんの『考えないヒント』という本を紹介しましたが、放送作家繋がりで安達元一さんという、それこそ数々の有名番組を手がけてきた方を思い出しました。

この安達さんの著作に『視聴率200%男』という題名の本があります。1週間で担当する番組の全視聴率を合計すると200%を越える事から、命名した(自らのこと)らしいです。

視聴率200%男初版は2001年なので、私が読んだのは随分昔のことと記憶していますが、2014年にKindle本として再出版(?)されたようです。

本書の中で安達さんはこう言っています。

「実はテレビの世界に限っていうと、すでにアイデアはもう出尽くしているのです」

放送作家とはアイデアを売る商売なのに、「アイデアはもう出尽くしている」となると、どうすればいいのか。

「新しいアイデアを生み出すためには、私たちの身の回りに存在する様々な事物の間に、有用な、そして新しい関連性を見つけ出すこと」

これは、フレドリック・ヘレーン 著 「スウェーデン式アイデア・ブック」の中に書かれていたことですが、放送作家の方々も同じようなことをやっているようです。

「クイズ番組をやろう」となったら、

「不動産ブームだから、それにまつわるカルトなクイズ番組にしよう」
「誰もが興味があるダイエットや健康のクイズ番組にしよう」
「歴史は穴場だから、歴史クイズをやりましょう」
「いや、真面目な情報はウケない。面白実験クイズが面白い」
「スタジオの外に出て、マラソンしながらクイズに答えましょう」

なんて感じで、 “クイズ” と何かを組み合わせて、新しいアイデアを生み出すわけです。

社長風味のスープ ? 耳の宅急便?

安達さんは、アイデアが出てこないという人は、最初から完成形ばかりを求めているのではないでしょうか、って言ってます。

アイデアってのは、山ほどのくだらない使えないアイデアの中から、やっとのことで絞られて、最終的に使えるものが生まれるんだと。最初から完璧なアイデアなんて、一つもないんだよ、って。

だから、発想力がある人と無い人の違いは、簡単に言うと、一つの問題に対して、くだらなくてもたくさんの答えを出せる人と、完璧な答えが一つあると思い込んでいる人、の違いじゃないかな。

アイデアは「“何か” と “何か” の組み合わせに過ぎない」ってことは、極端な言い方をすれば、何でもいいからとにかくたくさん組み合わせていると、そのうち生まれてくるものなのかもしれない。

“言葉” も同じだって書かれています。例えば、「社長」という単語に別の言葉をつけて、新しい言葉を作ってみたらどんな単語が生まれるだろうか。

「ハゲ社長」「タコ社長」「ヒゲ社長」なんてのは想定内で面白くもなんともない。

 「ペンション 社長」・・・どんな所なんだ、どんな客が集まるんだ、どんな料理がでるんだ?
 「国立社長競技場」・・・どんな設備なんだ、どんな競技をやるんだ、いや観客が全員社長なの?
 「社長風味」・・・料理なのか、料理としたらどんな風味なんだ、あるいは単なる比喩なのか?
 
社長風味のスープ

言ってみれば、言葉遊びみたいなものですが、2chとかで見かける「言葉の入れ替え」などでも、見ているとつい笑ってしまうものも少なくありません。

例えば、『ジブリのタイトルを入れ替えて』では、

「となりの動く城」 「耳が豚」 「ハウルの動く豚」 「耳をぽろぽろ」 「耳の宅急便」 「天空のトトロ」 「平成の動く豚」 「豚の宅急便」 「となりの宅急便」 「となりの墓」 「動く墓」 ・・・・・

うーん・・・・・面白い。何かと何かを組み合わせてみたくなってきた。


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