自転車で登り下りのあるコースを効率的に走るには

何度か触れてきた「フジ55 in 富士スピードウェイ」の開催がいよいよ明日に迫ってきました。

160kmをチームで走る部門にエントリーし、4人で走ることになるので、一人約40kmのノルマです。一周が約4.5kmですので、35周と少しという計算になりますね。

距離は大したことはありませんが、このコース、アップダウンが思いの外きつそうです。コースデータによると、一周の高低差が約36mあります。

平坦な道を走るときのエネルギーマネジメント

ロードバイクの科学少し走り方の検討をしておこかということで、以前も紹介したふじい のりあきさん著の「ロードバイクの科学」を引っ張り出してきました。

本書には、「エネルギーマネジメント」と称して「登り下りのサーキットを走るとき」という、今回の目的にピッタリの解説ページがあります。

登り下りの前に、エネルギーマネジメントの基本となる「平坦な道を走るとき」を紹介しておきましょう。

例えば時速30kmで巡航しているとして、速度の上げ下げがあるとどうなると思いますか。

速度を下げれば必要となるパワーは減少し、消費されるエネルギーも同様に減るわけです。速度を上げると、当然これとは逆の現象となりますよね。

全行程の平均速度を時速30kmとして、時速25kmと時速35kmを交互に繰り返すと、ふじいさんの実験では1割以上のエネルギー増(定速巡航に対して)となったそうです。

速度変動幅がもっと増大し、例えば時速15kmと時速45kmの繰り返しになると、計算上は60パーセントも余計にエネルギーを必要とします。

ということで、平坦な道を走るときは、「多少の変動は気にしなくていいが、大きな変動は慎んだ方が良い」ということになります。

登り下りのあるコースでの頑張り処は“登り坂”

これを踏まえて、今度は本題の「登り下りのサーキット」でのエネルギーマネジメントです。

結論から言うと、頑張り処は“登り坂”とのことです。

ある周回コースを一定の時間で回るとするとき、登り坂で速度が落ち過ぎてしまうと、それを取り戻すために下りでの頑張りが必要になってきます。

逆に登りで頑張ってスピードの落下を少しでも減らすことが出来れば、今度は下りでの必要エネルギーが激減するのです(例えば漕がなくてもいい、とか)。

言うまでも無く坂は苦しいので、ついつい“へたれ”てしまいますが、坂は頑張った方がいいようです。たとえ最後までもたなくても頑張るべきとのことです。

登りで頑張って乳酸の溜まる領域に突入したとしても、下りで乳酸を除去していくような走りが出来るようになると、一皮むけた走りができるようになり、新しい世界が見えてくるそうです。

いつも限界内で走るのではなく、回復を見込んで登りで頑張れるようになればいいわけです。

「登り坂で頑張る」は、他のシチュエーションでも応用可

この“登りで頑張る”というのは、何も周回サーキットに限らず、普段の走りの中でも活かすことができます。

日産スタジアム横通路
例えば向かい風と追い風というシチュエーション。頑張るのは向かい風の部分です。ここで頑張って、追い風では休んでもいいのです。

但し、基本は「平坦な道を走るとき」で紹介した通り、負荷を出来るだけ一定にするのが効率的なので、追い風(あるいは下り坂)で休むのは、向かい風(あるいは登り坂)で、そのぶん頑張るためになのです。

更に登り坂に関して言えば、実際には坂道に突入しても慣性の法則が働いているので、すぐには速度は落ちませんよね。

なので、坂の登り口ではこの慣性力を有効に使って、出来るだけスピードの落下を緩やかにすることがエネルギーの無駄な消費を抑えることに繋がっていきます。短い坂だったら、高速のまま惰性で越えてしまうくらいがベストなようです。

ただし、「バイクに恒常的に乗り始めて1年以内なら、登り坂は手加減しましょう」と、ふじいさんは言います。

なぜなら、筋力はすぐに強くなるけど、その筋肉と骨を結ぶ腱はすぐには強くならないので、故障が出てしまう可能性があるからです。特に中高年の方たち(私も含まれます)の腱の強度は、若い人の1/3程度しかないそうです。

明日のレースの心構えは

ということで、藤井流コースマネジメントを標語に表すとこんな感じになるそうです。

坂ではイヌのように登り、
下りではゾンビのように回復し、
平地では修行僧になれ

これは、登り坂は頑張り、下り坂は休み、そして平地では速度を変えずに巡航せよということです。

因みに、今回の160kmをチームではなく一人(ソロ)で走る部門もあるのですが、これだと先に紹介した通り一周の高低差36mなので、全行程の高低差は1000mを超えます。

本書によれば、

「ツーリングコースに山がある場合、標高1000mにつき距離を36km分余計に考える」

とのことですので、この160kmを一人で走ることを考えると、約200kmのコースを走ることを想定する必要がありそうです。

さて、天気予報は曇りから雨に変わるとのことで、かなり微妙ですが、今回学んだことを活かして、ちょっとチャレンジしながら楽しんでこようと思います。



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