パラダイムという名の“レンズ”(「7つの習慣」-その2)

前回、「成功する人と、しない人との違い」は、“依存”しているか“自立”しているかの違いであり、自立するための近道は、「7つの習慣」の内の第一の習慣「主体性を発揮する」、第二の習慣「目的を持って始める」、そして第三の習慣「重要事項を優先する」を身に付けることだって話をしました。

今回は、「7つの習慣」を本当の意味で理解するために、まず「パラダイム」とは何なのか、そして自分の持っているパラダイムが、人生にどのような影響を与えているかについて考察していきたいと思います。

整列雲

私たちはパラダイムという名の“レンズ”を通して世界を見ている

パラダイムとは、簡単に言ってしまえば、世界を見る見方であり、私たちの認識、理解、解釈を決めるものということになります。価値観という言葉を使ってもいいかもしれません。

「7つの習慣」の中に、こんな記述があります。

私たちは、ものごとをあるがままに見ているつもりでも、実はある種の「レンズ」を通して見ている。そして、そのレンズこそが、私たちの世界観をつくり出し、私たちのすべての行動を方向づけている。

この「レンズ」とは、以前に紹介した「偏見のメガネ」と同じものであり、そしてあなたの目の前にある「レンズ」、あるいは「偏見のメガネ」が、あなたのパラダイムということになります。

アチーブメント(株)の青木先生が、セミナーの中でいつも言うのは、

「事実は一つ、解釈は無数」

ということです。“事実”は一つしかありません。でも、それをどういうふうに“解釈”するかは、無数の選択肢があるってことです。どんな解釈を選択するかはあなた自身です。

ただ、その解釈を自分の意志で“選択”していると認識している人は稀でしょう。なぜならその選択をコントロールしているのは、あなたのパラダイムだからです。(この部分の“選択”に関しては、また後で言及したいと思います)

パラダイムこそが、私たちの行動や態度の源なんです

人は、ものごとをあるがままに、つまり客観的に見ていると思いこんでいますが、実際には世界をあるがままに見ているのではなく、人それぞれのあるがままに(偏見のメガネを通して)世界を見ているのです。

私たちは、単純に物事は「こうだ」、あるいは「こうあるべきだ」と思いこんでいるだけで、その結果として、私たちの行動や態度、考え方そのものが生み出されます。

言い方を変えれば、私たちのパラダイムこそが、私たちの行動や態度の源であり、やがては人間関係のあり方まで決めてしまうものなんだってことです。

そう、パラダイムとは非常に強力なものなのです。そして、パラダイムを人格から切り離すことはできません。それは、「どうあるか」は「どう見るか」に直結しているからです。見方を変えれば、あり方も変わります。そして、その逆もしかりです。

もう一度言いますね。ものごのに対する見方を変えれば、あり方も変わるし、その逆もしかり。見方(パラダイム)を変えれば、あり方(生き方や人生)も変わるってことです。

ただ、パラダイムに良いパラダイムと悪いパラダイムがあるわけではありません。あなたが持っているパラダイムが正しくて、他の人の持っているパラダイムが間違っているってことではないんです。

あるのは、あなたの持っているパラダイムが、あなたを成功に導いてくれるパラダイムなのか、それとも遠ざけてしまうようなパラダイムなのかってことです。

もしあなたが、成功し切れていないとか、思い通りの人生を生きれていないと感じるのであれば、それはあなたの持っているパラダイムが、あなたを成功へと導いてくれるパラダイムではないってことなのかもしれません。

「パラダイムシフト」のススメ

数多ある“成功本”は、成功するためには行動や態度を変え、テクニックやコツを学びなさいと言いますが、「7つの法則」は“原則”を中心に据えたパラダイムに転換しなさいと教えてくれます。

生活の中で大きな変革を遂げようとするならば、行動や態度という枝葉の部分に目を向けるのではなく、その行動や態度の源であるパラダイムという根元の部分に働きかけなさいってことです。

いわゆるパラダイムシフト(パラダイム転換)というやつですね。

コペルニクス的転換という言葉がありますが、従来、認識は対象に依拠すると考えられていたのに対し、対象の認識は主観の先天的形式によって構成されると論じたカントが、この主客関係の転換をコペルニクスによる天文学説上の転換に例えて呼んだものです。

それまでプトレマイオスの天動説が広く信じられていたのが、コペルニクスが太陽を宇宙の中心に置く“地動説”を唱え、それが認められた瞬間、天文学上のあらゆることに違う解釈がなされるようになったことに例えたわけです。これがパラダイムシフトです。

地球の周りを太陽が回っていると思っていたのが、本当は太陽の周りを地球が回っていると分かったんですから、まさに天地がひっくり返った思いだったでしょう。

灯台には戦艦でも従うしかないんです

「7つの習慣」の中に、パラダイムシフトと“原則”と言うことに関して面白い逸話が紹介されています。

日が暮れ、霧がかかって視界が悪い悪天候の中、航海をしていた戦艦の艦長は、その進路前方に灯りを発見します。このまま戦艦が進んでいくと衝突の危険があるということです。

艦長は、信号手に命じます。
「その船に対し、信号を出せ。衝突の危険があるため、二十度進路を変更せよ、と」

相手からの信号が返ってきた。
「そちらの方が二十度進路を変えるよう助言する」

艦長は再び命令した。
「信号を送れ。私は艦長だ。二十度進路を変えるように」

すると、
「こちらは二等航海士だ。そちらの方こそ二十度進路を変えるように命令する」
と返事が返ってきた。

艦長は怒りだし、
「信号を送れ。こちらは戦艦だ。二十度進路を変えろ」

点滅する光の信号が返ってきた。
「こちらは灯台である」

艦長は進路を変えた。

この艦長の経験したパラダイム転換は、その状況に全く新しい光を当てるものです。艦長の限られた知覚では見えなかった現実が見えてきます。この艦長と同じく、日常の生活を送る私たちにとっても理解しなければならないことなのです。

この逸話の中で、“原則”は灯台です。原則とは破ることのできない自然の法則です。秋に収穫するためには、春に種まきをしなければならない、というのが原則なんです。そして、成功するためには、原則に沿った、原則を中心に据えたパラダイムに転換する必要があるということです。

次回に続きます。



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