江連 忠著 「ゴルフ 巧くなる人 ならない人」 - 日誌の効用

江連 忠著 「ゴルフ 巧くなる人 ならない人」のご紹介。

著者の江連忠さんは、「プロを教えるプロコーチ」として非常に著名であり、その門下生には現在も活躍している日本のトッププロが名を連ねています。

この本、普通に紹介していくと、ゴルフをやらない人にとっては「どーでもいい」内容になってしまいそうです。でも、一芸に秀でた人は、人生においても間違いなく秀でている筈です。ゴルフに限らず人生全般に当てはまる“原理原則”みたいなものを紹介できればと思います。

「違いを生み出す違い」とは何なのか?

ゴルフ巧くなる人ならない人同じ条件でゴルフを始めた2人のアマチュアゴルファー。一方は1年で80台のスコアを出せるようになり、もう一方の人も熱心に練習しているのにも関わらず、そのスコアは100前後に低迷。

このような状況は、ゴルフに関わらずあらゆる習い事や仕事や、そして人生の様々なシーンで目にすることがあるのではないでしょうか。

なぜ、このような差が出て来てしまうのか。ジェームス・スキナーがよく口にする所の「違いを生み出す違い」とは何なんでしょうか。

先に答えを言ってしまうと、「いかに早く目的地点に向かって成長していくか」ってことです。

当たり前で何の面白みもない答えですが、ここでのポイントは「目的地点」なんです。自分が成長していくべき方向が明確であることが、その成長のスピードを支えるのです。

これも当然ですよね。向かう方向や目標地点がボヤーっとしていると、そこにいつ辿りつけるのか、近づいているのか遠ざかっているのか、あるいは到着したのかどうかさえ分からない状態になってしまいます。

目的地点を明確にすること。そのために江連さんが推奨するのが「日誌」を書くこと。日記ではなく、日誌です。

課題を明確にする

江連さんが様々な生徒さんに教えていて気づいたことは、巧くなるという人は何かしら必ずノートを取っているということでした。

江連さんのレッスンを受けていた慶応大学の学生は、最初100前後だったスコアが、2年目で70台で回れるようになったのですが、彼は綿密なゴルフノートを毎日書いていたそうです。
  • レッスンの項目と内容
  • 教えてもらった事が、体でパフォーマンスできたか。巧くできなかった理由、原因は何か。
  • 明日の課題を何に置くか
  • 実践ラウンドのテーマを3つ決める
  • スコア、パット数、天気、残りの距離と使用したクラブ
  • 反省ポイント
これが「日誌」です。日誌とは、自分の「志」を「記」すことなのです。自分の夢や目標を一日一日、自分の志として言葉にしていくことが日誌を書くということです。

なんとなく毎日の行動の思い出を書いているだけの日記と違い、日誌は読み返したとき、自分に役立つテキストや資料になります。

常に課題に向かって書かれているのが日誌なのです。目的地はどこで、そこに到着するために解決すべき課題はなんなのかを明確に、そして具体的にしていく手段として日誌を活用してみませんかと言う提案です。

文字にするためには考えをまとめなければなりません

自分自身で問題を提起しなければ、いつまでたっても問題の入り口で立ちすくみ、うなだれていなければなりません。

あらゆることを頭の中で考えていると、グルグル同じところを回っていたり、色んな考えが混ざり合ってグチャグチャになっていることってありませんか。それを整理しながら文字にして確認することで、行動に移すことが可能になるんです。

ゴールという目的に向かって、その課題となる目標を一つひとつクリアしていくことが、夢を実現する唯一の方法です。

自分の進むべき道程が、より具体的であれば心も弾みます。やる気も湧いてきます。目標を一つクリアするたびに、視界がどんどん広がるはずです。自分に足りないものに気づいたり、これまで見えなかったものが鮮明に見えてきたり、人間として大きく成長していきます。

この成長を促すのが、自分の思いを文字にすることなのです。

日誌をつけることで、いま自分が取り組むべき課題や目的などが視覚化されて、より明確になることでしょう。

考え、行動し、振りかって修正し、また行動する

また、何かに取り組む姿勢でいうと、最低でも一日一回、そのことを真剣に考える時間を作ることが非常に大切になります。

例えばゴルフについて考え、次の日の練習でアウトプットしてみる。その結果、また新たな知識や情報が得られ、それをまたインプットしてからアウトプットしてみる。

この毎日の繰り返しで、自分の中に蓄積されたものが非常に高度なものになっていくことを実感できるでしょう。

ゴルフを仕事であったり、趣味や習い事、そして人生の様々な事に置き換えてみても、同じことが言えるのではないでしょう。

また、課題が見つかったら、ただやみくもに突き進むのではなく、自分が希望する方向に成長できているかどうかの確認も大事です。

実行する事項を、優先順位を考えながら並び替え、この方向で間違いないと確認し、努力という財産をどこに投資すれば良いかを決めていきましょう。

具体的で明確な課題を一つずつ克服していくことが、目標に達する唯一の道なんです。

言うまでもないと思いますが、目標を数字で把握することも大切です。漠然としたものへの挑戦は、力が湧きに難いですよね。数字ほど具体的に、自分の弱点を示してくれるものはありません。

例えば(当時の)上田桃子プロが賞金女王を目指すなら、トップ選手のパーオン率71%に対して69%、リカバー率は63%に対して56%。これだけの差を練習で埋めていかなければならないということです。

努力すれば数字は上がり、怠けると悪くなります。ここまで目標が明確になれば、練習の仕方も変わってくるはずです。ただやみくもに練習するのではなく、工夫が生まれ、さらに気づくことも増えていきます。

これが成長です。

本当の意味での“才能”とは

ゴルフには瞬発力、パワー、運動神経も必要ですが、同じことを繰り返す、地味な練習ができる才能が必要です。教えられたことを信じ、継続することで技となり、自分のものとなっていくのです。

でも、ゴルフに限らず、この地味な努力の積み重ねを毎日毎日、何年にも渡って続けていけるということこそが、本当の意味での“才能”というものなのかもしれません。

大リーグのイチローの言葉にこんなのがあります。

小さいことを積み重ねるのが、
とんでもないところへ行く
ただ一つの道だと思っています。
 

この日誌をつけるという行為も地味で、正直面倒臭いですよね。でも大きな効果があることは、これまで多くの先人が証明してきているんだと思います。これも間違いなく“原理原則”の一つなのでしょう。



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