丸山浩路著 「本気で生きよう!なにかが変わる」

何気にネットサーフィン(死語?)していたら、丸山浩路さんが2010年12月に亡くなっていたことを知りました。まだ69歳の若さで。あんなに前向きで、元気の塊のようだった人が、あっさり亡くなられてしまったことに、改めて「死」ということを考えてしまいます。

本気で生きよう丸山浩路さんは、日本で初のプロ手話通訳者となった方であり、手話らしからぬ派手なパフォーマーとして活躍され、日本初の手話コーディネーターとして、手話の振付や、NHK教育テレビの手話ニュースキャスターなどを務められてきました。

その丸山浩路さん著の「本気で生きよう!なにかが変わる」のご紹介。

丸山さんのメインの活躍の場はステージだったようですが、丸山さんの話のテーマは常に、「本気で生きよう」ということ、「オンリーワン」ということ、そして「ありがとう」だったのではないかなって、本書を読みながら想像していました。

“あたりまえ”を“ありがとう”と言うのが感謝

ニュースを見ていると毎日毎日悲惨な話が耳に入って来ます。何事もないありふれた毎日が続いているのは、いくつもの奇跡の積み重ねの結果なのかもしれません。

冷静に考えてみてください。子供が学校に行って、家に帰ってくるのは奇跡なのです。学校への登下校の途中で交通事故に遭うかもしれない。なにか不測の事態に巻き込まれこともあるかもしれない。思いもしないことで命を失う人が多い中、「ただいま!」と元気に家に戻ってくること自体が、まさしく奇跡。親子も一期一会のご縁なのです。

当たり前のことが、当たり前のようにあることに「ありがたさ」を見出すのは難しいかもしれません。でも、「“あたりまえ”を“ありがとう”と言うのが感謝」なんて言葉もあります。

大切なのは「生きていてくれてありがとう」という気持ちをいつも忘れずに持ち続けることなのです。生きて再び会えること。それは紛れもない奇跡なのですから。

物質的には何不自由ない今の日本で、同じような悲しい事件が何度も繰り返されるのは、きっと多くの日本人が幸せではないからなのでしょう。

当たり前にある目の前の幸せに気づくことなく、「足りない」ことばかりに意識を向け、それを満たすために奔走する人たち。そこに真の幸せを見つけることは難しいように思いますね。

失ったものを嘆くより、残されたものに感謝を

著者は、ある講演の終了後、一人のご夫人の訪問を受けました。彼女は、丸山さんの話を聞いて感動したこと、勇気が出たことをを伝えにきたのでした。

そのことを伝えた後に、このご婦人は「先生、私、こっちの耳が聞こえないんです」という話をします。先生は、ハンデに対して理解があるだろう、耳の聞こえない人の立場をわかってくれるだろう、との思いで打ち明けた話でした。

それに対して、丸山さんは厳しい言葉だと承知の上で、強い口調で「お引取りいただけますか」と言いました。

やり取りの後、丸山さんは言いました。なぜ、「私、こっちの耳は聞こえるんです」と言ってくれないのかと。そうすれば、「ああ、それはよかったですね。どちらかの耳が聞こえればそれで十分ですよ。そっちの耳が聞こえて本当によかったですね」って言うことができるし、私だってハッピーな気持ちになれます、と。

ご婦人は、その言葉を聞いて、「丸山先生、私、こっちの耳は聞こえるんです・・・。こっちの耳は聞こえるんです・・・」と、キラキラした瞳、すばらしい表情で言ったそうです。「私、こっちの耳が聞こえないんです」と言ったときの暗い沈んだ表情は、すっかり消え去っていました。

失ったものより、残されたものを大切にしましょうじゃありませんか。持っていないことに対して不満を言う前に、持っているものに感謝しようじゃありませんか。

ここで書いた「交通事故で片足を失ってしまった男性」と同じです。

失った左足を嘆いて、片足で生きていかなければならない人生を悲観するのか、あるいは「よかった! まだ命も右足も残っている」って考え方をするのか。

“事実”をどう“解釈”するかが、あなたの人生を決めるのです。

手が動く、足が動く、目が見える、耳が聞こえる・・・

筋ジストロフィーという難病と闘う少年の話が紹介されています。彼は、全身の筋肉が硬くなって、だんだん動かなくなる進行性の病気にもかかわらず、音楽が大好きで、家族全員でファミリーバンドを組んでコンサートなどで演奏を披露するほどの腕前でした。

大好きな楽器はギター。それが病状が進行していき、やがてギターが弾けなくなります。それに諦めることなくギターのかわりにチャレンジしたのはドラムでした。

そして、ドラムも演奏できなくなる日が来て、彼はここでも諦めずにこんどはボンゴという打楽器にチャレンジし、懸命な練習をします。そして、ついにはコンサートの会場を埋める観客を感動させるまでになります。

でも、そのボンゴも演奏できなくなる日が来ます。もう演奏できる楽器はなくなってしまいました。

それでも彼のご両親は諦めることなく、無いなら自分たちで作ってしまおうと、幾多の失敗を繰り返しながら作り上げたのが「ワンダーリード」という楽器です。

ワンダーリードは、唇ひとつで演奏ができる、小指の第一関節ほどのごくごく小さな笛です。噛み締める強さ、弱さで音の高低を調整できる仕組みになっているのです。

彼は、14歳で死にました。

彼が生前、丸山先生に言ったことがあります。

丸山先生、手が動く、足が動く、目が見える、耳が聞こえる、自分の頭で考えることができる・・・。あたり前じゃないよね。奇跡だよね。

自転車に乗ったり、かけっこしたり、ボールをけったり、バットを振ったり、泳げたり、縄跳びができたり・・・。すごいことだよね、それができるなんて。

でも、みんな、そんなこと当たり前だと思っている。当たり前だと思っちゃうから、欲張りになっちゃうんだ。欲張りになっちゃうから、やさしくなくなっちゃうんだ。

手が動く、足が動く、目が見える、耳が聞こえる・・・。それだけでもすごいぞって。それで十分じゃないかって、みんなに伝えて。

当たり前のように目の前にある幸せに気づき、そして感謝する。だって、あなたが持っている特別なもの(失いたくないもの)は、数え切れないほどあるんじゃないですか。

丸山さんのこの言葉も紹介しておきましょう。

心が変わると態度が変わる
態度が変わると行動が変わる
行動が変わると習慣が変わる
習慣が変わると人格が変わる
人格が変わると出会いが変わる
出会いが変わると運命が変わる
運命が変わると人生が変わる

スタート地点は「心」(考え方)なんです。


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