悲惨な状態になったリアディレイラーの修復を試みる

ANCHOR FA900 のリアディレイラーがスポークと接触してしまい、ディレイラーは勿論、ディレイラーハンガーまで変形する大惨事(?)に。

修復を試みている最中ですが、取り敢えずディレイラーハンガーの変形は元に(近い状態に)戻せました。ディレイラーハンガーは汎用品ではなく、自転車(フレーム)固有のパーツらしいので、先ずは一安心。

問題はディレイラーの修理です。

本当にこんなに変形しちゃったの!?

2つのプーリーが固定されている金具が変形してしまうのは、それほど珍しいことではないので、あまり深刻には考えていなかったのですが、被害状況を注意深く観察していくと結構重傷なようです。

一つには、かなり曲がってしまっているので、元に戻すのが大変なこと。更に、復元するのに元の形が分からないことが、その状況に追い打ちを掛けます。

基準面となるのは、ディレイラーとディレイラーハンガーとの接合面となるので、写真に撮って分かりやすいように線を引いてみました。

左側がトラブルに見舞われたディレイラー(TIAGRA RD-4500) です。

ディレイラーハンガーとの接合面(赤線)とプーリーの取り付け面(青線)とが平行とは程遠い状態になっているのが分かります。

リア変形比較
それにしても変形の度合いが大きいので、本当にディレイラーハンガーとの接合面と、2つのプーリーとは平行になるのかなと疑問に(不安に)なり出して。

手元に、ULTEGRA のリアディレイラー (RD-6600) があったので、これと比較してみようと写真にとったのが右のものです。

ディレイラーハンガーを着けて、そこに定規を固定してみたところ、見事にピッタリと 2つのプーリーと重なり合いました。

2つのプーリーが固定されている金具を修正する

やはり、大きく変形しているのは間違いないようです。となれば、後は力技で修正していくしかありません。ディレイラーに接合されている金具と、それと対になる金具を別々に修正を加えていきます。

無理やり手で力を加えて変形を戻していきますが、形状的に力を入れにくいこともあり結構大変。あまり大きく力を入れ過ぎて、バキッていってしまいそうな感じも怖く、少しずつ慎重に力を加えます。

そろそろいいかなと、組み上げてみたのが下の左の状態です。

修正過程.
同じく、ディレイラーハンガー面と 2つのプーリーのセンター面とを赤線と青線で比較してみると、上の状態よりはだいぶ改善されていますが、まだ平行にまでは至っていません。

更に力を加えていきます。そして辿りついたのが右の状態です。各所が微妙に歪んでいますが、ディレイラー自体にある程度の遊びがあるので、まあ許容範囲ではないかと思います。

修理完了かと思いきや、最大の不具合を発見

さて修正完了、自転車に取り付けてみるかと何気なくディレイラーを眺めていたら、大きな不具合を見つけてしまいました。

2ストッパーディレイラーのテンションアジャストボルトが、ディレイラーハンガーのツメの部分に当っていません。

これが、前回の写真の青丸で囲んだ部分に写っていたものだったのです。

この状態では、ディレイラーのガイドプーリーとギアとの位置関係を調整することができません。

というか、このままではチェーンにテンションをかけるという、ディレイラーとしての本来の機能を果たすことが出来ない状況です。

何故このような状況になったのかと言えば、このテンションアジャストボルトが止まっている部分の金具が変形してしまったのが原因のようです。
ストッパー3
金具の端面に赤いラインを引いてみました。

当然、一本線になるべき端面が、途中でグニャッと折れ曲がっているのが分かると思います。

この金具、小さい上にそこそこの厚みがあるので、平らに戻すのはちょっと苦労しそうです。

また、ディレイラーと一体の状況では、どうにも作業が行えないので、この金具をディレイラー本体から取り外すことに。

とは言っても、ディレイラーにテンションをかけるためのバネを内蔵しているこの部分を、分解してもいいものなのか(元に戻せるのか)どうなのか、ちょっと不安。

Eリングを外して分解し、金具をハンマーで引っ叩くも

分解せずに、この曲がりを修正することは不可能なので、意を決して Eリングを外してみると、案の定、スプリングが飛び出してきました。

ばらしてバラした結果がこれです。

青丸で囲んだ部分に、その隣にあるバネが内臓されていたわけです。

黒い輪っか状のものは樹脂製のスペーサーですが、若干ちぎれているのが分かると思います。

右下の赤丸で囲んだのが、変形してしまった金具です。

元に戻せるのかという不安は置いておいて、金具の修正に取り掛かります。

もしもこの記事を読んで、同じように分解しようとする人は自己責任でお願いしますね。Eリング(写真下段中央)を外すのは比較的簡単ですが、外れた瞬間、内部のバネに押されてパーツが飛び散る可能性がありますので注意して下さい。
また、分解以上に組み立て作業は難しいです。バネの2方向の力(回転方向と押し出す方向)に逆らって組み付け、その状態を保ちながら Eリングを差し込む必要があるので、一人では無理だと思います。


この金具、平らな一枚板ならば、平面上に置いてハンマーで叩いて修正するのもそれほど大変ではないのですが、実際には結構複雑な形をしていて、間違えて叩いたら簡単に潰れてしまいそうな箇所もあります。

そこで、金具を板の間に挟み込み、それを万力でしっかりと締め付けて固定します。

万力で
この状態で、赤矢印のの部分を、矢印の方向にハンマーで叩いていきます。

が、固い。かなり大型のハンマーで、最後の方は思いっきり叩いても、(木が吸収してしまうのもありますが)なかなか平らにはなってくれません。

捻じれ修正これ以上叩くと、元に戻るというよりも、違う形へと変形してしまう恐れもあり、ある程度のところで妥協して終了としました。

元通り組み立てることにも成功し、なんとか修正完了です。

ご覧の通り、まだ変形は残っているのですが、テンションアジャストボルトの先端も、辛うじてディレイラーハンガーのツメの部分に引っかかるようになりました。

取り敢えずはこれで良しとし、自転車に組み付けてみて、まだ具合が悪いようならば再度手を加えていこうかと思います。


ということで、ディレイラー周りの修理作業は、これにて一旦終了とします。


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