岡田 斗司夫 著 「いつまでもデブと思うなよ」

岡田 斗司夫 著 「いつまでもデブと思うなよ」のご紹介。

もう何年か前に出版された本なのですが、当時は結構評判になった本なので覚えている方もいるかもしれません。

レコーディング・ダイエットとは、自分の食べたものの「見える化」

いつまでもデブと思うなよ岡田さんは、「レコーディング・ダイエット」によって、1年間で 117Kg から 67Kg へと、50Kg のダイエットに成功。

本書は、その過程を綴った本なのですが、「ダイエットは楽しく知的な行為である」とのことです。

レコーディング・ダイエットとは、文字通り「記録することによるダイエット」であり、食べた物をすべて記録していき、それによって自分の食生活の状況を客観的に知ることができるが故に、結果として痩せる、というものです。従って、必要なのはメモ一冊だけ。

実はこの、「計測する・記録する」という考え方は、ダイエットのみならず、個人や組織の目標達成にも強力に効果を発揮する黄金律のようなものなのです。

別の言い方をすると、(一時、流行った)「見える化」ですね。計測して、記録することで、いままで見えなかったこと(見たくなかったこと)が見えて来るわけです。

ダイエットで一番難しいのは「続ける」こと

『ワシントン・ポスト』の調査によると、アメリカでは過去70年間で、26000種のダイエット法が発表され、それらのダイエット法で成功した人(いちおう「目標体重に達した人」)は、約5%だそうです。

100人に内95人が目標体重に達する前に挫折するのですが、その理由は言うまでもなく、「ダイエットを続けられないから」です。

そして、5%の成功者の中でも、その後も体重の維持に成功した人は、200人の内の一人。ダイエットに取り組む人のわずか0.5%しかいない、というのが現実とのことです。非常に成功率の低いチャレンジだということになります。

ただ、どんなダイエット法であれ、最初の1~3週間に限れば、ほとんどの人が体重を減らすことに成功しているそうです。

つまりダイエットの失敗とは「やせないこと」ではなく、「続けられないこと」にあったのです。

「続けること」

これがダイエットにとって最大の課題だということですが、これってダイエットに限らず、人生の中の様々なことに当てはまりますよね。

記録して、見えるようになって、初めて「管理」できるようになる

レコーディング・ダイエットのポイントは、「記録するという行為の積み重ねによって自分の行動管理をする」という点です。

フランク・ベドガーは、著作『私はどうして販売外交に成功したか』の中で、「自分の行動を記録する」ということに関して、こんなことを書いています。

「記録が示すところによると、私の契約高のうち70%までは、たった一回の面談によって得たもので、23%は二回の面談であり、7%は三回以上面談して得た契約である。しかしここで注意しなければならないことは、私の時間の50%までは、契約高の7%に相当する取引を得るために費やされていた」

フランク・ベドガーは、自分の行動を記録し分析することで、この後、1回と2回の面談だけで契約の取れる取引に集中(自分の行動を管理)し、収入を二倍近くに引き上げることに成功するのです。

カード破産する人は、全員必ず、自分の借金の総額を知らないそうです。利息を入れて一か月の返済額がいくらかも知らないし、一か月の収入がいくらで、生活費はいくらかなのかも知らない。破産する人は必ず「自分の借金状況を知らない」人なのです。

自分の借金状況なんて簡単にわかりますよね。具体的な数字を書き出して、足してみれば一目瞭然です。なぜやらないのか。

「やったら、怖い結果が出そうだから」

この心理は理解できます。「自分の行動を記録すること」も、人生の質の向上に大いに貢献しそうだと思っても、「やったら、怖い結果が出そうだから」と、出来ない自分がいるのも事実です。

ただ、当たり前ですが、借金総額を計算することで怖い結果を招くわけではありませんよね。結果が怖いなら、すでにもう怖い状態に陥っていて、そこから目をそむけているだけなのです。

どれくらい怖いか? どうやって現状を乗り越えるべきか? 打開策の一歩? すべては、具体的な数字の把握から始めるしかないのです。

太っている状態を “維持する” ための行動が必要?

岡田さんはある日、気がつきます。もしかしたら私はすでに「体重的に破産」しているのかも、と。

だっていま、自分の体重を知らないし、「なぜ太っているのか」について、自分でもわからない。食生活だって、別にトンカツとかハンバーガーばっかり食べているわけではなく、蕎麦や自然食みたいないわゆるヘルシーなものだってそれなりに食べているのに。

なのに、何でこんなに太っているんだろう。これって、カード破産の人たちと同じじゃないだろうかと考えたのです。

ここから、岡田さんの「食べた物の記録」が始まります。

さて、このレコーディング・ダイエット、岡田さんは飛行機の発進プロセスになぞらえて、「助走→離陸→上昇→巡航」という7つの段階で説明をしています。

「助走」期間にやることは、「口に入れたものをすべて毎日メモをとる」こと、そして「毎日、同じ時間に体重を計りメモをとる」という二つです。

この記録をとるだけで、ダイエットや食事制限など、いっさい気にすることはありません。食べたい物を食べて、飲みたい物を飲みたいだけ飲む。なんのガマンの必要もありません。ただただ「記録をとる」ことに専念していきます。

ここで岡田さんが気が付いたことは、「太っている人は、毎日まいにち『太り続けるための行動』を繰り返している成果なのである」、ということでした。

「太っている」という状態は、絶対に「太り続けるような行動」を毎日取らないと “維持できない” ってことです。これは、なるほどなーって思いますね。

人生って、無意識の行動(習慣)によって形成されているんです

そして、岡田さんの「助走期間」は5か月続くのですが、その間の食生活がどうだったかというと、

「夜中に焼肉食うし、発作的にコンビニへ走ってチョコとか柿の種とか高カロリーなお菓子を買い漁って、コーラやファンタを毎日3本がぶ飲みしてという生活だった。

宅配ピザを頼んだら一人でMサイズ全部食べて、サイドメニューのポテトとかチキンスティックとかアップルパイまで食べていた」

という状況にも関わらず、岡田さんの体重はこの5か月で10Kg減っているのです。

岡田さん曰く、「原因はおそらく、無意識のうちに太る行動を避けていた、ということだろう」。

逆に言えば、「太る行動を無意識に避けるだけでやせる」ということです。ここがポイントですね。

太っている人は誰も、そうは考えていないけれど、太っているということは、その人の体質でもなんでもなくて、「太り続けるための行動を繰り返している成果」として太っているのです。

「仕事がら、外食が多くなってしまうので」太るわけではありません。太っている人は、わざわざ太りそうな店を選ぶのです。ファーストフード、焼き肉屋、トンカツ屋。そして注文でも、とりわけ太りそうなものを選ぶのです。

「デスクワークですから、どうしても運動不足で」太るわけでもありません。仕事内容、活動量に応じたカロリーを摂ればいいだけです。

「接待が多くて、ビールをたくさん飲みがちで」太るわけでもありません。ビールと一緒に、脂っこい料理を次々と食べるから太るのです。

「太るような行動」を毎日、それも無意識にまで習慣化しているからこそ、人は太るんですね。

「太るような行動」が無意識なら、岡田さんの「太る行動を避ける」のも無意識でした。

ダイエットによらず、その無意識な行動、習慣を記録することで顕在化させると、人は自ずと好ましい方向へと方向転換をしていくのかもしれません。

その上で、更に(今度は意識的に)新しい行動を習慣として取り入れていくことが、あなたが掲げる様々な目標を達成するための秘訣なのでしょう。

「人生そのものも一寸先は闇、その中を手探りで進まなければならない。まるで暗闇の中を飛ぶ飛行機のように。
でも、レコーディングはあなたという飛行機に、いつも位置や方角や速度を教えてくれる。人生そのものが夜間飛行のようなものだ。悩みや迷い、それから脱出するための計画やヒント、日々の思いをレコーディングすることこそ、人生を計器飛行することである」

岡田さんは、「当たり前のことを当たり前に繰り返していたら、いつの間にかやせていた」と書いていますが、人生そのもののコントロールも同じではないでしょうか。

「当たり前のことを当たり前に繰り返す」だけで、いつの間にか人生をコントロールしている自分を発見することが出来たら嬉しいな。



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