小林正観著 「『き・く・あ』の実践」

小林正観著「『き・く・あ』の実践」のご紹介。

『き・く・あ』とは、本の腰巻にある通り「競わない・比べない・争わない」の略です。

人は“今”しか生きられない

良寛和尚のことからいきましょうか。良寛さんは、

私の口から出る言葉は、すべて贈り物でありたい。

といつも考えていたそうです。

きくあの実践自分は僧侶なので人に贈り物をしてあげたいけど、貧しくてあげるものがないから、せめて言葉を贈り物としようと考えていたんです。

「言葉を贈り物にする」とは、口から出てくる言葉を常に、人を温かくするもの、やさしい気持ちにさせるもの、励ますもの、勇気づけるもの、そして思いやりに満ち、その人の心を安らげるものにするということです。

「今を生きる」とは、よく言われることです。ロビン・ウィリアムズ主演の同名の映画もありますが、今を生きるとは、今、目の前にいる人、目の前にあることを大事することだと正観さんは言います。

私たちは今という時間を、「過去に」こうすればよかったとか、「未来を」こうすればよいと思いながら過ごす事がありますよね。でも、私たちは「今」しか生きられないのです。

昨日の人を抱きしめることはできないし、明日会う予定の人を、今、抱きしめることもできません。

自分の口から出る言葉は、その発声された一瞬しか存在しませんよね。その一瞬の存在である言葉を意識すること、自分のコントロール下に置くということは、その瞬間、瞬間の今を大切に生きている事にほかならないのです。

今、目の前にいるその人に最大限、自分の笑顔を向けること。「私の」持っている言葉を贈り物としてあげることが、今を生きることなんですね。

「実践」して初めて「知る」ことになるのです

自分の発した言葉は、相手にも、そして自分にも大きな影響を与えます。その大切さは十分に知っていながら、いざ自問自答してみると、良寛さんの考え方と正反対の言葉も結構使っているよなあ、というのが正直なところです。

正観さんは、「知る」ということは「実践」と同義語だと言います。どんなにすごいことを知っていても、「実践」していなければ「知らない」のと同じことだよって。

その意味では、私は言葉の大切さを「知らない」でいたわけです。今を生きるとはこういうことなんだと、この本で知っても、実践しなければ「知らない」のと同じこと。ま、当然ですけどね。

良寛さんは、「私の口から出る言葉は、すべて贈り物でありたい」と「常に」考え、そして「実践」していたんですよね。今を生きていたわけです。

これが、ジェームズ・アレンの著書で紹介したセルフコントロールなんですね。自分の考え方をコントロールして、その流れを自分を高める方向へと向かわせるのです。

仕事も順調、人間関係もよい、健康にも問題なく、睡眠も足りている。そんなときにニコニコしていたり、人にやさしい言葉をかけるのは、それほど難しいことではないでしょう。

でも、仕事もトラブル続き、家では家族とけんかをし、友人ともうまくいかず、体も重たくて寝不足。そんな状況でも、ニコニコしていられるかどうかが、セルフコントロールであり、実践なんですよね。

雨の中でダンスをするのを学ぶこと

先日、友人から「ベニシア・スタンリー・スミスさん(ハーブ研究家)の言葉に励まされました」というメールを貰いました。その言葉とは、

人生とは、嵐が過ぎるのを待つのではなく、雨の中でダンスをするのを学ぶこと

というものでした。言葉の背景とかの説明はなかったので、自分なりに解釈してみると、

自分を取り巻く環境がどうあろうと、人生を楽しむこと。
逆境にあっても、「いつかは」とか「その内に」って待つのではなく、今を生きること。

こんな感じかな。もしかしたら解釈を間違えているかもしれませんが、この言葉、すごくいいなあって思いました。

私たちは知らず知らずのうちに、自分を取り巻く環境、人や世の中や社会、仕事や職を、恨んだり憎んだり、呪ったり、悲しがったり、悔しがったりしてしまいます。

でも、自分が置かれている環境に文句を言っても何も改善しないんですよね。そもそも、その「環境」は、私たち自身が生み出したものなわけですし。

そして、不用意にそういう言葉を口に出しているかもしれません。意味ないって「知って」いながら。

社会に対しても、人間関係においても、あら探しをするのは簡単ですよね。朝の通勤電車、会社の会議、たくさんの人が集まる食堂、同僚と仕事帰りの宴会、どうかすると嫌なことばかり目に入ってきませんか。

でも、私たちは自分の時間と労力を使い、人生という長い“旅”をしているわけです。その旅の中で、「悪口」や「文句」「非難」「批判」「不平不満」を言うのは、心がもっとも抵抗の少ない方向に流されてしまっている状態です。

あら探しをするために、この世に生を受けたわけではありません。素敵なこと、素晴らしいことを探す(それを“感動”と呼びます)ために、多くの時間と労力を使いたいものです。

小林正観さんは、残念ながら2011年に亡くなられてしまいましたが、その思想や著作は、今後も多くの人の心を救っていくことでしょう。

「知識」を得て、あとは「実践」するだけすね。


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