「Stargirl」 に恋して -- 自分らしく生きるって、難しい?

このところ、Kindle 本の児童向けの本を何冊か紹介しましたが、一時、けっこう集中的に児童書を読んだ時期がありました。

まだそれほど英語本に慣れていない頃、年間50冊のペーパーバックを読むという目標設定をし、普通の本に疲れてくると、英語も平易でページ数も少ない児童書に “逃げて”、冊数を稼ぐみたいな感じだったのかもしれません。

そう、当初は “逃げて” という感覚があったのですが、何冊か読んでいる内に惹き込まれ、むしろ積極的に面白い本、評判の高い本を探し回るようになっていました。

そんな中から、今でも印象に残っている本を何冊か紹介していきたいと思います。

Newbery Medal って、世界で最も古い児童文学賞だったのね

先ずは、Jerry Spinelli 著「STAR GIRL」から始めましょう。Amazon の購買記録によると、私が購入したのが2008年となっているので、もう6年近く前になるんですね。

star girl著者の Jerry Spinelli は、「Maniac Magee」(クレージー・マギーの伝説)でニューベリー賞(Newbery Medal)を受賞しています。

ニューベリー賞というのは、アメリカで出版された児童書の中で、最もすぐれた著作に対して年に一度贈られる権威ある児童文学賞です。

以前、Amazon で児童文学書を探す際に、「ニューベリー受賞作」というのを一つの起点にしていたので、読んだ本も当然、「ニューベリー受賞作」が多いんです。

因みに、受賞の条件が「アメリカで出版された」と共に、「著者はアメリカの国民もしくは居住者」だったとは最近知りました。なるほどねー、です。

本書「STAR GIRL」は受賞作ではありませんが、2000年にペアレンツ・チョイス(Parents' Choice Award)の金賞や全米書店員が選ぶ「2000年一番好きだった小説」とか、いろんな「○○ Award」や「△△ Choice」に選ばれています。

こんな女の子に恋しちゃったら、そりゃー大変だわ

主人公 Leo が通う平穏なハイスクールに、ある日 Stargirl という名前の女の子が転校してくるのですが、この女の子が型破りというか破天荒なんだ!

奇抜な衣装でランチルームでウクレレをかき鳴らしながら、生徒の誕生日に歌を歌ってあげたり、土砂降りの雨の中で踊り続けたりと、いわゆる “型にはまらない” 女の子。

そして、学校中が魔法にかけられたように浮かれるのです・・・・・最初は。

ある日、チアリーダーに誘われた彼女は、バスケットの試合で相手チームへも声援をおくったことから、学校中の生徒から無視されるようになっちゃうんです。

最初は、その奇抜な行動が人気を集めたのに、こんどは同じ奇抜な行動が非難の的になっていく。この辺りが切ないなー。

Stargirl に惹かれる Leo 。でも、枠にはまらないその強い個性をもてあますようになっていく一方で、Leo のことが好きな Stargirl は、「ふつう」になろうと努力します。

でもそれは、彼女の個性を壊すこと。

「自分らしく生きる」って、どういうこと?

あらすじを話しても、この本の魅力を伝えることはできませんね。この本の魅力は、そのまま Stargirl の魅力なんです。Leo と一緒に Stargirl に恋してしまうんです。

読み進める内に、彼女と一緒になって喜んだり、悲しんだりしている自分に気がつきます。

型破りな彼女。でも、型にはめられて窮屈な思いをしているのは “私たち” の方なんじゃないのって言われてる気がする。“私たち” の方がよっぽど変なんだよって。

自分らしく生きたい。でも “自分らしく” って何だろう?

それは自分の気持ちに正直に生きること。自分の心の声を聞いてあげること。周りの人たちの視線や言葉に、自分の行動を影響されないこと。

でも、その難しさと言ったら、もう。

だからこそ Stargirl が私たちの心を揺り動かすのでしょう。もう一度、自分自身と向き合ってみようかなって。もう少し自分に素直になってみようかなって。

考えてみると主人公は高校生。ってことは、もう “児童文学” の範疇には入らないのかもしれませんが、英語は平易だし、ページ数も200ページ弱と比較的薄いので、英語ビギナーにもおススメ。

少年少女は勿論、大人にも、そしておっさんにも是非読んでみて頂きたい一冊。


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