屈折率4D-眼の水晶体の屈折率=目安とする老眼鏡の度数

レンズのお話の続き。

なんでレンズの話を始めたというか、レンズのことを調べ出したかというと、老眼鏡が出発点だったんです。いや、正確に言えば老眼鏡のレンズを他の目的に使いたいので調べ出したわけです。

で、今回は老眼鏡の話から始めようと思いますが、そもそも老眼とは何なのか?

老眼鏡

前回、「明視距離」という言葉を知りました。明視距離とは、眼が無理をしないで物体を見ることの出来る(焦点を合わせることの出来る)最短距離のことです。

正常眼の人の明視距離は25cmと説明しましたが、近視の人は25cmより短くなり、遠視の人は25cmより長くなります。マンガなどで近視の人が本に顔を着けるようにして見ている場面がありますが、この明視距離の短さに起因するものなのでしょう。

実はこの明視距離は年齢によって変化してくるようなのです。

レンズの屈折率は、その焦点距離(m)の逆数で表される

人の目は、その水晶体の厚みを変えることで、遠くから近くまで焦点を合わせることができるのですが、明視距離が25cmということは、そこより近くに焦点を合わせるだけの厚みにすることが出来ないってことです。

この水晶体の厚みを変えることで(眼の)レンズの屈折率を変えているわけですが、レンズの屈折率はディオプター(D)という単位で表されます。

ディオプターの数値は、レンズの焦点距離(m)の逆数となります。焦点距離1mのレンズのディオプターは1D(1/1)となり、焦点距離が50cmなら2D(1/0.5)の屈折率のレンズということです。

屈折率の違い
そして、眼の水晶体の厚みを(屈折率を)変える能力を眼の調節能力と呼んでいますが、25cmの距離に焦点を合わせることが出来る眼は、4D(1/0.25)の調節能力があると言えるわけです。

この調節能力、小児では10D以上まである(つまり10cm以内のものにも焦点を合わせることが出来る)ものが、年齢と共に弱くなっていくんです。

一般的な目安では、30歳で7D(焦点距離14cm)、そして40歳で4D、すなわち一般的な明視距離である25cmの焦点距離に到達し、60歳ではついに1D(焦点が合うのが1m)となります。

上の図で言うと、40歳の時には(b)のレンズを作ることが出来ていた眼が、60歳になったら(a)の形状までしか作る能力が無くなった眼になってしまうんです。

屈折率4D-水晶体の屈折率=老眼鏡の度数(あくまで目安ですが)

簡単に言えば、新聞を読む時に紙面を眼から遠ざけないと読めない状態になる。これが老眼の正体です(正式には老視と言うそうです)。

新聞を読む1

そこで老眼鏡の登場です。例えば50歳で2D(焦点距離50cm)の調節能力しか無い人は、明視距離の25cmのところに焦点を合わせようとすると、[4D-2D=2D]と2D分の調節能力が不足しているので、それを補うために2Dの老眼鏡をかければいいことになります。

この2Dの老眼鏡とは、度数2の老眼鏡のことです。

上の写真でベンチで新聞を読んでいる人は、遠視に老眼が重なっているのか、メガネをかけても紙面から眼まで50cmくらいの距離を開けています。

この人の眼の水晶体とメガネとの合計した調節能力は多分2Dくらいになっていると言えるでしょう。

この知識を持って日常の風景を眺めてみると色々と気付かされることがあります。例えば、図書館で小さな子供が本を読んでいる姿を見てみると、本から10cmくらいしか顔が離れていなかったりします。

子供が本を
これまでは特に気にもとめなかったのですが、なるほど、大人にはこういう本の読み方は出来ないわけなんですね。

この話、もう少し続きます


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