L字ファスナー16号製作 --(3)内装完成
前回完成したコインポケットを内装ベースと縫い合わせていきます。
内装ベースには、既にカードポケットを縫い付け、裏側には芯材を貼り付け、そして外ファスナーも接着済みです。
底に配置した細長い革帯が良い仕事をしてくれました。縫うのがとても楽になった。

コインポケットのファスナーにスライダーを通してから下止めをカシメて固定。

続いて、コインポケットの解放側にマチを接着してから縫い付け。

外ファスナーにもスライダーを通してから下止めをカシメて固定し、最後にファスナーテープの端を接着して固定すれば内装の完成。

いつも通り、針を多用して外装革と内装の位置合わせ。

全周を1本の糸で縫っていきます。長さ2.5mの糸があちこに引っ掛かり・・・・
レーシングポニーにセットして縫うと、長い長い糸を左右に捌きながら縫い進めることが出来るので、手持ちでやるよりも断然楽です。

片面のファスナー部が縫い終わり、マチ部分のコバ手前まできたところで、次回へと続く。
内装ベースには、既にカードポケットを縫い付け、裏側には芯材を貼り付け、そして外ファスナーも接着済みです。
底に配置した細長い革帯が良い仕事をしてくれました。縫うのがとても楽になった。

コインポケットのファスナーにスライダーを通してから下止めをカシメて固定。

続いて、コインポケットの解放側にマチを接着してから縫い付け。

外ファスナーにもスライダーを通してから下止めをカシメて固定し、最後にファスナーテープの端を接着して固定すれば内装の完成。

いつも通り、針を多用して外装革と内装の位置合わせ。

全周を1本の糸で縫っていきます。長さ2.5mの糸があちこに引っ掛かり・・・・
レーシングポニーにセットして縫うと、長い長い糸を左右に捌きながら縫い進めることが出来るので、手持ちでやるよりも断然楽です。

片面のファスナー部が縫い終わり、マチ部分のコバ手前まできたところで、次回へと続く。
L字ファスナー16号製作 --(2)新しい裏地柄
前回、染色が必要なパーツの作業が終わりました。

続いて外装革のコバ磨き。15号に続いて、今度もコバの染色はベース色と同じ「青」。
ただ、やはり磨いていくと青というよりも紺に近い感じになっていく。ベース色と縫い糸とコバを、同じような明るい青で揃えてというイメージがあるのだけど、まだまだ遠いな。

なんだかんだ外装革が完成。日焼け跡の斑模様が残ってますね。

さて、コインポケット作り。
前回の裏地は地味過ぎたなという反省を生かし、少しポップな柄のカットクロスを買ってきました。猫に小判なので、財布にピッタリ?

コインポケットパーツよりも少し大きめにカットして接着。前回は1枚の布で作ったのだけど、今回は中央(底部分)で2枚に分けて接着。

これ、今回の目玉改良ポイント。
本来の目的は、コインポケットと内装ベースを縫い合わせる際、生地にあけた目打ちの穴が見え難くて縫うのが大変なので、ここに帯状の革を当て、そこを縫うようにしようと。
となると、生地を中央で半分にすることが出来るようになり、それによって革と貼り付ける際に生じる内外差による “浮き” や “突っ張り” を軽減することが出来るようになる。

コインポケットを開いた時のアクセントにもなってくれ、一石何鳥にもなるわけで。
ところで0.4mmの中華糸の縫い目はこんな感じ。細過ぎるかなと思っていたけど、縫ってみるとこれはこれで悪くない。控えめな存在感で、もちろん強度的にも問題無さそうだし。

内側は、結構注意深く縫ったつもりなんだけど、それでも乱れが目立ちますね。

次回、内装を仕上げていきます。

続いて外装革のコバ磨き。15号に続いて、今度もコバの染色はベース色と同じ「青」。
ただ、やはり磨いていくと青というよりも紺に近い感じになっていく。ベース色と縫い糸とコバを、同じような明るい青で揃えてというイメージがあるのだけど、まだまだ遠いな。

なんだかんだ外装革が完成。日焼け跡の斑模様が残ってますね。

さて、コインポケット作り。
前回の裏地は地味過ぎたなという反省を生かし、少しポップな柄のカットクロスを買ってきました。猫に小判なので、財布にピッタリ?

コインポケットパーツよりも少し大きめにカットして接着。前回は1枚の布で作ったのだけど、今回は中央(底部分)で2枚に分けて接着。

これ、今回の目玉改良ポイント。
本来の目的は、コインポケットと内装ベースを縫い合わせる際、生地にあけた目打ちの穴が見え難くて縫うのが大変なので、ここに帯状の革を当て、そこを縫うようにしようと。
となると、生地を中央で半分にすることが出来るようになり、それによって革と貼り付ける際に生じる内外差による “浮き” や “突っ張り” を軽減することが出来るようになる。

コインポケットを開いた時のアクセントにもなってくれ、一石何鳥にもなるわけで。
ところで0.4mmの中華糸の縫い目はこんな感じ。細過ぎるかなと思っていたけど、縫ってみるとこれはこれで悪くない。控えめな存在感で、もちろん強度的にも問題無さそうだし。

内側は、結構注意深く縫ったつもりなんだけど、それでも乱れが目立ちますね。

次回、内装を仕上げていきます。
L字ファスナー16号製作 --(1)ネジ捻で溝入れ
連綿と続いているL字ファスナーの製作ですが、今回はA4サイズの切り革から切り出した3枚の外装革で作るシリーズ(?)の3作目となります。
そもそも斑に日焼けしてしまったA4革だった。それでも、14号、そして15号は比較的日焼けの目立たない部分を使いましたが、16号はモロに焼けて変色しています。

今回のテーマの一つは、これを染色したら目立たなくなるのかどうかの検証。二つ目のテーマは縫い目を溝の中に落としてみる、という試み。
自作してみた似非ネジ捻が意外と使えそうだったので、少し前から気になっていた縫い目のガイドラインを刃幅の広いネジ捻で引いて、そこに糸を落とし込んでみたいなと。
今回の染色のベース色は(何度目かの)ローパスバチックの「青」。
染めてみたところ。思ってた以上に日焼けの斑が目立ちますね。外周の白っぽい溝は、染める前にネジ捻で軽く捻を入れたところ(革が締まって染料が入り難くなってる?)。

青系の染料が続いていたので、今回は別の色を使う積りだったのだけど、ちょっと理由があってまたこの色になってしまいました。
その理由は、この糸。AliExpressで購入した中国製の糸。

1カ月くらい前に注文していたものがちょうど届き、購入した3色の内のインディゴが青系なので、この糸を染料の青に合わせてみたいな、と。
ちょっと細いのが気になる。0.4mmを購入したのだけど印象的には0.3mmくらいかな。
14号で使ったのは六花の「ブルーバード」、15号で使ったのがビニモ MBT5番の「青」、そして今回購入した「インディゴ」の3本を比較すると、こんな感じに。

六花の0.4mmの糸を手にしたとき、ビニモ MBT5番よりも細いなって感じたけど、今回の中華糸は同じ0.4mmでも六花の糸よりも更に細いです。
さて、2つ目のテーマの主役となる自作ネジ捻。コバからの距離をネジで調整できるので、その意味ではネジ捻だけど、ほぼ固定状態なのでどちらかというと溝捻というもの?

染色が終わり、染料で湿っている内にネジ捻で再度捻引き。結構深い溝になります。

染料が乾いたら、目打ちで縫い目の穴あけ。ヨーロッパ目打ちの刃先が溝の幅(1.5mm)にピッタリと合わさるので、目打ちのセットが楽です。

ところで、日焼けの斑模様はやっぱり残りますね。写真で見るほど気にはならないけど、染色の純粋な青色に少し黄色が混ざるような感じかな。
次回はコインポケット作り。ここにも少し工夫を加えてみようと思っています。
そもそも斑に日焼けしてしまったA4革だった。それでも、14号、そして15号は比較的日焼けの目立たない部分を使いましたが、16号はモロに焼けて変色しています。

今回のテーマの一つは、これを染色したら目立たなくなるのかどうかの検証。二つ目のテーマは縫い目を溝の中に落としてみる、という試み。
自作してみた似非ネジ捻が意外と使えそうだったので、少し前から気になっていた縫い目のガイドラインを刃幅の広いネジ捻で引いて、そこに糸を落とし込んでみたいなと。
今回の染色のベース色は(何度目かの)ローパスバチックの「青」。
染めてみたところ。思ってた以上に日焼けの斑が目立ちますね。外周の白っぽい溝は、染める前にネジ捻で軽く捻を入れたところ(革が締まって染料が入り難くなってる?)。

青系の染料が続いていたので、今回は別の色を使う積りだったのだけど、ちょっと理由があってまたこの色になってしまいました。
その理由は、この糸。AliExpressで購入した中国製の糸。

1カ月くらい前に注文していたものがちょうど届き、購入した3色の内のインディゴが青系なので、この糸を染料の青に合わせてみたいな、と。
ちょっと細いのが気になる。0.4mmを購入したのだけど印象的には0.3mmくらいかな。
14号で使ったのは六花の「ブルーバード」、15号で使ったのがビニモ MBT5番の「青」、そして今回購入した「インディゴ」の3本を比較すると、こんな感じに。

六花の0.4mmの糸を手にしたとき、ビニモ MBT5番よりも細いなって感じたけど、今回の中華糸は同じ0.4mmでも六花の糸よりも更に細いです。
さて、2つ目のテーマの主役となる自作ネジ捻。コバからの距離をネジで調整できるので、その意味ではネジ捻だけど、ほぼ固定状態なのでどちらかというと溝捻というもの?

染色が終わり、染料で湿っている内にネジ捻で再度捻引き。結構深い溝になります。

染料が乾いたら、目打ちで縫い目の穴あけ。ヨーロッパ目打ちの刃先が溝の幅(1.5mm)にピッタリと合わさるので、目打ちのセットが楽です。

ところで、日焼けの斑模様はやっぱり残りますね。写真で見るほど気にはならないけど、染色の純粋な青色に少し黄色が混ざるような感じかな。
次回はコインポケット作り。ここにも少し工夫を加えてみようと思っています。
100均のスクレーパーを素材にネジ捻を自作 -- 溝捻かも?
100均で見つけた厚手スクレーパーを素材にしてネジ捻を作ってみようと、前回はスクレーパーの刃を切断、そして磨いて “刃” を作りました。
今回はガイド作り。
スクレーパーの切断片に、完成した刃を当てがって形を写し取ります。

不要部分を切り落とし、ケガキ線に沿って削り、磨き上げてガイドが完成。両者を同じ形状にする必要もないのだけど、完成した時の見た目が美しいかなって思って。

固定用の穴を開け、パーツが揃ったので組み立てていきます。

刃とガイドの間にはM4ワッシャを3枚入れているので、両者の隙間は約2.3mm。刃の厚みが1.3mmなので、コバから2.95mmの位置に中央ラインがくるネジ捻となります。

ま、ここではネジ捻と呼んでいるけど、本物のネジ捻の様に「ネジで幅を調整して」というような使い方は想定していないので、実際には溝捻なのかもしれませんが。

実際に使ってみると、うん、悪くない。

ガイドは刃先よりも1mm弱長めに作っています。

全般的には使い易いネジ捻が完成したと思うけど、柄の断面が長方形で厚みもそれ程ないので、ちょっと力を入れ難い。ここはもう少し改善の余地があるかな。
今回はガイド作り。
スクレーパーの切断片に、完成した刃を当てがって形を写し取ります。

不要部分を切り落とし、ケガキ線に沿って削り、磨き上げてガイドが完成。両者を同じ形状にする必要もないのだけど、完成した時の見た目が美しいかなって思って。

固定用の穴を開け、パーツが揃ったので組み立てていきます。

刃とガイドの間にはM4ワッシャを3枚入れているので、両者の隙間は約2.3mm。刃の厚みが1.3mmなので、コバから2.95mmの位置に中央ラインがくるネジ捻となります。

ま、ここではネジ捻と呼んでいるけど、本物のネジ捻の様に「ネジで幅を調整して」というような使い方は想定していないので、実際には溝捻なのかもしれませんが。

実際に使ってみると、うん、悪くない。

ガイドは刃先よりも1mm弱長めに作っています。

全般的には使い易いネジ捻が完成したと思うけど、柄の断面が長方形で厚みもそれ程ないので、ちょっと力を入れ難い。ここはもう少し改善の余地があるかな。
100均の厚手スクレーパーは自作ネジ捻にピッタリ(かも)
市販品のフチ捻を自分好みに改造するため、100均に工具を買いに行った際に見つけたのがこの厚手スクレーパー。

これを見た瞬間、「これは自作ネジ捻にピッタリかも」って。
本体はステンレス製(素晴らしい)。更に柄も付いてる(貧弱な柄ではあるけど、柄を別途製作して刃と合体させることを考えれば妥協範囲かな)。唯一の問題は厚み。
厚手スクレーパーってことだけど、見た感じ(パッケージ入りなので測れない)1.5mmはない。1mm以上はあると思う。となると1.2mmの鋼板で作られているのかもしれない。
似非ネジ捻作りで刃の幅は1.5mmがピッタリと分かったので、1.2mmだとちょっと薄い。
ま、最悪スクレーパーとしては使えるしなって思い、買ってきました。
帰宅後、測定してみると厚み1.3mmでした(中途半端な厚みだな)。でも、1.3mmの鋼板って結構しっかりしていて、これなら先細に加工しても使えそうな感じです。
ということで早速加工開始。
フチ捻の改造の時と同じように、先ずは工作用紙に元の形を写し取り、

求める刃の形状を(適当に)描き加えました。

型紙をカットし、スクレーパーに当てがって刃の形を描き写します。

そして金切り鋸で切断。厚さ4mm以上あったフチ捻の鋼材に比べれば、1.3mmは楽勝。

周囲を削って磨いて、刃の加工は(一旦)完了。

刃先は#1200の耐水ペーパーで磨き、ピカールで仕上げてピカピカツルツル。

革に試し捻引きし、そこにヨーロッパ目打ちで穴を開けてみました。

これを糸で縫った後にどんな感じになるかは分からないけど、少なくともヨーロッパ目打ちの刃先は溝にピッタリと収まり、目打ちの位置決めはとてもやり易い。
キチンと完成すれば使えそうなので、次回はガイド作り。

これを見た瞬間、「これは自作ネジ捻にピッタリかも」って。
本体はステンレス製(素晴らしい)。更に柄も付いてる(貧弱な柄ではあるけど、柄を別途製作して刃と合体させることを考えれば妥協範囲かな)。唯一の問題は厚み。
厚手スクレーパーってことだけど、見た感じ(パッケージ入りなので測れない)1.5mmはない。1mm以上はあると思う。となると1.2mmの鋼板で作られているのかもしれない。
似非ネジ捻作りで刃の幅は1.5mmがピッタリと分かったので、1.2mmだとちょっと薄い。
ま、最悪スクレーパーとしては使えるしなって思い、買ってきました。
帰宅後、測定してみると厚み1.3mmでした(中途半端な厚みだな)。でも、1.3mmの鋼板って結構しっかりしていて、これなら先細に加工しても使えそうな感じです。
ということで早速加工開始。
フチ捻の改造の時と同じように、先ずは工作用紙に元の形を写し取り、

求める刃の形状を(適当に)描き加えました。

型紙をカットし、スクレーパーに当てがって刃の形を描き写します。

そして金切り鋸で切断。厚さ4mm以上あったフチ捻の鋼材に比べれば、1.3mmは楽勝。

周囲を削って磨いて、刃の加工は(一旦)完了。

刃先は#1200の耐水ペーパーで磨き、ピカールで仕上げてピカピカツルツル。

革に試し捻引きし、そこにヨーロッパ目打ちで穴を開けてみました。

これを糸で縫った後にどんな感じになるかは分からないけど、少なくともヨーロッパ目打ちの刃先は溝にピッタリと収まり、目打ちの位置決めはとてもやり易い。
キチンと完成すれば使えそうなので、次回はガイド作り。